平山修は最弱レベルの才能<アビリティ>!?

@hirayama514

第1話平山修は最弱レベルの才能<アビリティ>!?



この物語は主人公、平山修がアビリティの理不尽にさらされながらも、この世界を生き抜くというよくあるバトル系小説です。後々は胸糞も多くなるので読み進めるのは自己責任でお願いします。この世界には「才能<アビリティ>」という生まれつきの能力がある。それは、人によって様々な能力がある。火を起こしたり、水を出したり、はたまたものをこわしたりと色々だ。中にはこの力を悪用するやつもいる。そんな世界。そんな世界で僕は最弱レベルの能力を持っている。そんな僕の物語だ。


「うーーん、朝か」

時刻は午前9時。今日は休日、と言うより学校の創立記念日といった方が正しいか。

まあ、とくに用事はないから、もう少し寝ていようと思っていたのだが・・・・

「まあ、こういう日に限って目覚めがいいんだよな」

ホント、何て言うめんどくさい体質なんだ。これのせいで昼まで寝る計画が台無しじゃないか。

「けどいいや、あいつが来る前に起きられて・・・・

いつもあいつに起こされると目覚めが悪いし・・・・まあ、起きられない僕に問題があるんだけどな」

などと呟いていると・・・・

玄関のインターホンがなる。

「来たか。」

そう言いながら僕は玄関に向かう。

そして僕はドアを開ける。

「お、一発で出るとは今日は雪か矢でも降るのかしら?」

コイツの名前は化視坂京佳。幼馴染みでいっつも起こしてに来てくれるおせっかいな奴だ。

「うるさいな、そういう体質なんだよ僕は。しかも知ってて言うのはなかなかめんどくさい奴だぞ」

「めんどくさいやつって何よ、いっつも起こしに来てあげてる恩人に向かって言う言葉じゃないでしょ」

「そりゃ、起こしてくれるのは感謝してるが それのせいで僕がいつまでったっても自分で起きれないことはわかってくれよ」

「一回それやったけど寝坊して先生に大目玉くらってたの忘れちゃったの?」

「いや、もう一回やればワンチャンあるかもしれないだろ。三度目の正直っていう諺があるんだから」

「いや、この世には二度あることは三度あるという諺もあるからね。私にはまた寝坊する未来がみえるわ」

「お前はそういうアビリティじゃないだろ。」

「あのさ、言葉のあやっていう言葉知ってる?」

「知ってるに決まってるだろ。バカにしてるのか?」

「ホント、頭が固いわね。これぐらい、そういう話じゃないってことがわかるでしょ。」

などとどうでもいい話をしていると、

「朝から夫婦喧嘩かしら、今日も平和ねえ」

「夫婦喧嘩じゃないですよ!!」

「夫婦喧嘩じゃないわよ!!」

と僕たちは返事を返した。

この人は境動華八子。京佳のクラスの学級委員長であり、僕のとなりの部屋の住人だ。なかなかに癖のある性格というより性癖がある。

「まあ、貴女達の声を聞けるだけでも私は大満足だけどね、ごちそうさまでした~~」

「ホント、いろいろな人がいるんだなあって思うわ。だって声フェチよ。声フェチ。こんな人が身近にいると思うと世界は広いんだなあと考えさせられるわ」

そう、実はこの人"声フェチ"という性癖を持っているあまりにも珍しい人種なのだ。まあ、この性癖のせいで僕たち以外に友達がいないというんだから少し可哀想だとも思う。

「そんなこと言ったってシュウ君がいい声なのが悪いのよ~。そんな機械音みたいな声、この世界に何十人といないわ~」

「いつもおもうけど、なんですかその発言。褒めてるんですか?貶してるんですか?」


「褒めてるに決まってるじゃない~。あ、京佳ちゃんは凄く綺麗な声をしてていいと思うわ~」

「それはどうも」


「そういえば、アンタこの後はなにをするの?」

「そんなの家で読書するか勉強するかのに二択だろ。逆に、それ以外何をするって言うんだ?」

「逆に、なんで選択肢に"朝ごはん"っていう選択肢がないの?やっぱ馬鹿なの?」

「馬鹿っていうな。あとひとのお腹の中を勝手に"可視化"するな」

「朝ごはん抜いたら元気でないでしょ」

京佳のアビリティはあらゆるものを可視化するというものだ。例で言えば建物の構造などがわかる。ただし、めにみえる範囲しか可視化できないらしい。便利な用で少し不便かもしれないアビリティだと本人はいっていた。

「別に1日くらい朝を抜いても大丈夫だろ。そんな死には直結しないと思うしな」

「そんな意地を張らなくていいから。っていうか毎回アンタの朝ごはん作ってんのは私なんだから食べてないことは分かるわよ。可視化しなくてもね」

といってエコバッグを掲げる京佳。

いや可視化はしたんじゃないかと思いつつも

「それもそうか」

と、僕はあいずちを打った。

「それじゃ、一緒に食べるわよ」

「そうか。じゃあ、入ってくれ」

「あの~~、私もご一緒させてもらってもいいかしら~?」

「う、うん。いいわよ。ちょ、ちょっと作りすぎちゃったからね」

「そんなにいつもと量変わらなくなーー」

「はい!💢しずかにしてねー!💢」

といわれ、手でくちをふさがれた。

なんでこんなに怒ってるんだと思ったがまた言ったら、また、京佳のにげきりんに触れると思い、僕はその言葉をのみこんだ。


みんなでご飯と言うとやっぱり会話するものだと思うが

京佳の指示でご飯が終わるまで絶対にしゃべってはいけないルールがある。だから終止無言である。

そして僕が食べ終わると同時に二人も食べ終わる。

「ごちそうさまでした」

と、みんなで合掌した。

「私が洗い物するから二人はくつろいでて。と言っても私の家じゃないんだけどね」

「さすがにひとの家ではくつろぐことは出来ないわ~」

「僕はテレビでもみておくか。」

そういって僕はテレビをつける。

まあ、テレビなんてあんまりとりあげることは変わらないよな。大体がアビリティを悪用した事件ばかりだ。ホントなぜこんなことをするのか分からない。平和が一番ということをなぜ十年前の事件で学ばないんだろう。

「修く~ん。」そう呼ばれ僕は境動さんの方を振り向く。「なにか話しましょうよ」

「でも、なにも話すことなんてないですよね。」

「そうなんだけど~。とりあえずなんか話しましょうよ~」

「声を聞きたいだけですよね。わかってますよ」

「さあ、どうでしょうね~。本当に話したいだけかもしれませんよ~。」

「普通に話したいだけのひとは話してる途中によだれを垂らしたりはしませんよ。」

「え、よだれ垂れてた!?」

「垂れてませんよ。やっぱりそうなんじゃないですか」

「修く~ん。そういうのはウソでもいっちゃダメなんだよ~」

「まあ、そういうのを全面的に出すのはやめといたほうがいいと、すくなくとも僕は思いますけどね」

「意地悪だわ~修くんったら。それじゃ私はこれでおいとまさせてもらうわ~」

といった瞬間に委員長は消えていた。

「まったく、何度これを見てもビックリするな」

「まあ、そういう能力だからね。あの子のは」

華八子さんのアビリティは境界移動。要するにテレポートとという奴だ。とてつもなく強いアビリティだが1日に三度までしか使えない。というのも"境界"をつくるのにものすごい体力を必要とするらしく1日に三度が限度なんだそうだ。あと、場所は知ってる場所じゃないといけないらしい。

「よし、洗い物もおわったし私もおいとまさせてもらうわね」

「わかった。いっつもありがとな」

「まあ、アンタのお母さんに頼まれたことだしね。まあ、頼まれなくてもアンタが料理作れないから来るんだけどね。」

「それはホントーに申し訳ないと思っております。すみません。」

「別に謝らなくていいわよ。まあ、料理の一つでも作れるようになってみなさいな」

「・・・・はい。・・・・善処します」

「よろしい。じゃあ、また明日ね」

そういって京佳で僕の部屋をあとにした。

「さあて、なにしようかなあ。久しぶりに読書でもするとしようかな」

そういって僕はリビングをあとにし、自室へ向かうのだった。


僕は本を読み始めると止まらなくなってしまう。

というより、ミステリー小説とかって考察をすると思う。

でも、考察をするとその答えが気になって読み進める。読み終わったら次の本にと、このサイクルできずけば・・・・

「夕方になってるんだよなあ」

、とこのようにして1日が終わってしまうということも珍しくない。

「そろそろ7時だしそとに食べに行くか」

僕は基本外食だ。まあ、理由は言わずもがな料理が出来ないからである。まあ練習する気はあるんだ。だが、食材を無駄にしてはいけないと思うと

「できないんだよなあ。はあ」

、と独り言を呟いてマンションを出る。こればっかりは京佳に教えてもらわないと分からないなあ、と思う僕だった。

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