第1話『壁』読ませていただきました。
壁が話しかけてくるというファンタジックなストーリーではありますが、その壁の正体についてしっかりと深い設定や暗喩を感じたので、読みながら色々と考察するのが面白かった。
人間の理性と本能について考えさせられました。
最後の終わらせ方が特に好きです。芥川龍之介の『羅生門』のラストのような、含みのあるオープンエンドが好きなこともあり、とても印象深いです。
ホラー小説特有のオチのインパクトにもグッときたのですが、そこに至るまでも特に飽きることなく読み進められました。
ありがちな王道ストーリーを踏襲しつつもその中で独自の味を出していくのが巧みな方だなと思いました。
2話以降も読んでみたいと思います。