第2話 誰も喜ばない、その腕前

 私は料理は食べる専門で、作るのは好きかって言われたら、好きでもないし、嫌いでもない。でも、食べたいものを作るのは楽しいし、綺麗に料理ののったお皿を見ると(もちろん自分以外の人が作ったもの)、私もやりたいなあ、なんて思う。


 でも、毎日家族のご飯を作るのは、結構大変。メニューを考えるのもそうやけど、買い物行って、安いの(ここ重要)、特に値引きシール張ってあるものを買ってきて、さて何作ろうって困ってしまうことも多々ある。

 あれ作るんは手間かかるし、これは面倒やし、そっちの料理は時間かかるし、などなど。つまりは、ずぼらなので、簡単に作れて、あっという間に出来上がって、しかもおいしい料理がないか考えると時間がかかって、結局いつもと同じメニューになっちゃうのです。

 そして。


 まっず~、と子供達に言われてしまう。

 まずかったら食べんでええわ、と返すけど、内心ショック。

 毎日まずいって言われる私の腕前って、やばいんとちゃうん?

 ってか、作ってもらっといて、マズイとか言わんとって。悲しいから!

 そんなわけで、今夜も我が家の食卓では、まっず~、と子供たちの大合唱が起こる事でしょう。

 あ、でも今夜はカレーやから、まずいとは言われないな。

 カレーは何入れても文句を言われない素晴らしい料理ですね!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る