第23話「夏合宿」

2071年 8月夏休み アジト


新、達也、清十郎、慶子、琴音の5人はテーブルを囲って椅子に腰掛けていた。


慶子「今の戦闘力じゃダメだと思うの!だから今日から強化合宿行くよ!」


慶子は意気込んでそう言った。


達也「今日からかよ!合宿って具体的に何するんだ?」


慶子「向こうに行って説明するわ!」


琴音「まあ〜♫合宿なんて初めて♪」


◆◆◆

送迎バスに揺られて3時間後


5人は避暑地にたどり着いた。

周りは見渡す限り森で、虫や鳥の声が鳴り響いている。


達也「すっげー山の中だな!なんか空気が美味しいや!」


慶子「今日泊まる所はあのロッジね!そして今日私達に稽古をつけてくれるのは……」


慶子がそういうといかにも爽やかな青年が現れた。


瑠偉るい「こんにちは!」


慶子「みんなも知ってる通り、彼はかなめ瑠偉るいさん。開能高校3年で、現在エボリティ格闘術でトップの成績を持っていて、高校生ながら数々の現場に呼ばれ大活躍してる方なの!」


清十郎「瑠偉さんが、なぜ俺らに稽古を?」


瑠偉「俺は3年でもう進路も決まって暇だし、前から後輩の育成に興味があったんだ!みんなよろしく!」


5人「よろしくお願いします!」


瑠偉「今回の合宿で心、技、体、知の全てを伝えるよ!かなり厳しいけどみんな頑張って!」


5人「はいっ!」


瑠偉「そしたらまず「心」から鍛えるよ!みんな水着になろうか!」


一同が驚いた。


達也「いきなり水着かよ!」


瑠偉「ははっ、大丈夫!これも立派な修行のうちさ!」


◆◆◆

数十分後


5人が着替えてロッジから出てきた。


慶子「お待たせしました!」


男達4人は思わず、慶子と琴音の発育の良さに目が行った。


新「{まずい…俺ロリコンみたいだ…}」


達也「{琴音、胸大きいな…、あれで何カップくらいなんだろ…}」


瑠偉「さて!早速、滝の方に行くよ!」


6人は落差5m程の滝の前にきた。


瑠偉「あの滝の下に5人は立てるスペースがあるから!5人とも滝に1時間打たれて見よう!」


清十郎「これ、強さと関係あるんですか?」


清十郎は府に落ちない表情を浮かべた。


瑠偉「まあ口で説明するのもあれだし、やってみればわかるさ!」


5人は言われることがまま川へ入水した。


琴音「思ったより冷たいね〜♫」


達也「冷た!なんかテンション上がって来たぜ!」


川の水は少し冷たく、5人は無心で滝に打たれた。滝に打たれる水の音以外何も聞こえない。5人の精神は研ぎ澄まされた。


◆◆◆

1時間後


瑠偉「お疲れ様!もう上がっていいよ!」


達也「疲れた〜、意外と滝行って体力使うんだな!」


慶子「さぶーい!最初は気持ちよかったけど、途中から寒さとの戦いだったよ〜」


5人は川から上がってきた。


瑠偉「じゃあ清十郎君!君の特殊能力を使ってごらん!」


清十郎「は、はいっ!」


清十郎は構えた。


清十郎「テラフレア!!」


清十郎の手からいつもより大きな炎が舞い上がった。


瑠偉「どうだい?滝行の後に特殊能力エボリティを使った感想は?」


清十郎「不思議と炎のコントロールが上手くなった気がします!」


瑠偉「気づいたようだね!滝行のように精神統一をすと精細な神経伝達物質エムピミンコントロールができるようになるんだ!特に、戦場のような悲惨な現場に入ると神経伝達物質エムピミンコントロールがうまくいかない事が多いから、パフォーマンスを維持するために滝行や瞑想はすごく重要なんだ!」


達也「すげぇ!特殊能力エボリティって奥が深いんだな!」


瑠偉「次は着替えて「技」の訓練をするよ!」

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