第21話「悪党」

2071年6月 KSDFアジト


KSDFはとあるアパートの一室をアジトとして借りた、そこでは主に情報収取やポコ丸君を遠隔操作する際に利用する事にした。


新達がセンチョーマフィアについて調べていくうちに、センチョーマフィアはエナワ地区を本拠地としており、そこにある本部で新年の幹部会が行われるとの情報をキャッチした。

その為、KSDFは光学迷彩を着たポコ丸君をその本部に潜入させる事にした。


5人がディスプレイの画面を見つめ、琴音ことねがポコ丸君を操縦する。

※潜入ロボットポコ丸君はアジトにあるディスプレイ画面から遠隔で操作可能。


◆◆◆

ポコ丸君 in エナワ地区


清十郎「ここがエナワ地区…入った途端とたん雰囲気がガラッと変わったな!」


エナワ地区では壁中に外国語の落書きやペイントが描かれており、古い民家や廃ビルが並んでいる。人通りは少なく、時よりセンチョー人らしき人が歩いている。


慶子「あそこが本部じゃない?」


古びた街並みとは変わって、1つだけ近代的な高層ビルがそびえ立っている。


琴音「ヒャッハーっ!!早速侵入するよぉぉぉ〜」


ポコ丸君は警備や監視を難なくい潜り難なく幹部会が行われる会議室に潜入した。


そこには5人の男達がミーティングテーブルを囲んで腰掛けており、テレビ電話で別の場所とも同時に会議を行うようだ。


ソジュン「今から定期会を行います!」


このツーブロックマッシュで甘いマスクの男、キム・ソジュンは30歳ながらセンチョーマフィアの幹部を務める。


ソジュン「まず初めに皆様の耳に入れておきたい情報があります!」


ソジュン「ジャホン政府は14年、99%のジャホン人を殲滅せんめつするつもりです!」


一同に緊張が走る。


ソジュン「そこで、我々にその殲滅の手伝いをしてほしいと要請がありました!」


シウ「ほう…面白い…」

この画面越しの白髪の眼帯を付けている男はキム・シウ。センチョーマフィアのボスで、今日は本国からこのテレビ会議で参加しているようだ。


ソジュン「政府はまずジャホンマフィア「西村組」に殲滅を要請して、断られたそうです!」


シウ「西村組は馬鹿な奴らだ…義理人情では飯は食えんて…」


ソジュン「そこで、ここにいる幹部の皆様に問いたいっ!!この要請を受けるか否かっ!…ちなみに報酬は我々の3年分のシノギに相当します!」


ソジュンは毅然きぜんとした態度で言い切った。


幹部A「西村組には松方志鳳と言う人間兵器がいるようだが、大丈夫か?」


ソジュン「松方に関しては政府が対策を打つようです!我々はただ一般人を殲滅すればいいそうです!」


しばらく全員が考えるような仕草を見せた。


シウ「ふはははっ!報酬を今の倍に吊り上げろっ!こんな美味しい話、乗らない手はない!」


スピーカーからシウの笑い声が響いた。


ソジュン「反対意見が無いようなので、政府の要請をけます!では次の議題ですが…」


幹部会は次の話題に入った。


達也「くそっ、なんて奴らだ!こいつらが政府と繋がっていた黒幕か!!」


琴音「ヒャッハー!今すぐポコ丸君の自爆スイッチ押してこいつら全員殺す〜?それとも全員殴り殺す〜っ?」


清十郎「馬鹿な事言うな!必要な情報は得られたし、ポコ丸君は撤退させるぞ!」


新「政府とセンチョーマフィア…そして俺達と西村組…この戦い絶対に負けられないっ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る