7話目・始まりと私



『ここに集まっていただきました皆様にはぁ、この世界を救ってもらいたいんですぅ』



突然ここに男女各10名、計20名。


年齢は16~18歳。異世界に適応が速く、ステータスも伸びやすいかららしい。



「あの質問なんですが、もしこの世界で死亡した場合はどうなりますの?」


金髪縦ロールのテンプレお嬢様みたいな女子が空に向って質問をする。


『残念ながら死亡した場合はぁ、こっちの世界の記憶は消えますがぁ、元居た世界の元の時間軸に戻るだけなのでぇ、なにも変わらないと思いますぅ』


なるほど。死亡のリスクはないみたい。


「貰えるスキルってのは条件あるのか?。ゲームだと上級職のスキルは無理とかよくあるが」


きっちり鍛えられた感じの短髪の男性も質問をしている。低くていい声だ。


『それは大丈夫ですぅ。ただぁ、ジョブ専用スキルを選んだ場合、初期ジョブがソレになっちゃうのでぇ、それだけは気を付けてくださいぃ』


「この横のスキルレベルってのは、戦闘で上げるわけ?」


茶髪のギャルっぽい子も質問をしてる。見た目に反してまともな質問だ。


『スキルはその行動をとることで上がりますぅ。モンスターを倒して経験値(EXP)を得て上がるジョブレベルとは別物と考えてくださいぃ』


「…それで、僕たちはどうしたらいいんだ?。死亡以外に元の世界に戻る方法はあるのか?」


なんか真面目そうな眼鏡君です。寡黙な感じも捨てがたい。


『魔王を倒してもらうのが最終目標になりますぅ。頑張って倒してこの世界に平和を取り戻してくださいぃ』


ふんふんなるほど、つまり…


「世界が壊されるのをくいとめたらいいわけね?」


『えっとぉ、食い止めるというか倒して欲しいんですけどぉ、まぁ一緒の事ですねぇ』


私の質問にもちゃんと答えて貰えた。

うん、それなら何とかなりそうだ。


『ではぁ、目の前のスキル一覧から好きなスキルを1つ選んでくださいねぇ』




こーして、私達20人のこの世界での冒険は始まった。

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