資料 ~ 本書テーマに係る文章集

第45話 センター2009年度本試験第一問 解説

 この記事は、「ブログ版 岡山非県民新聞」2009年1月25日記事を加筆したものです。

 この手の話をしていく上での参考になる者であろうということで、さらなる修正を加えた上で掲載いたします。


2009年の大学入試センター試験の国語第一問・恒例の評論文問題。


出典は、栗原彬氏の「かんけりの政治学」。


 まあその、内容がどうのこうのという話はさておいて、というより、そんなものは赤本でも黒本でもいいから、買って問題文にあたって解説をついでに読まれたい。

 あ、わしのブログは、一応、社会評論を目的で始めとるんでな、それも含めて、こんな感じでどんどん講座がすすむぞ。

 ~まあ、ここで授業してもしょうがなかろう・・・

 企業秘密? を何もこんなところで出すこともあるまい。ちゅうか、ここ(ブログ)の記事だけで無料でセンター対策ちゅうのも、ちと、虫が良すぎる気もするしねぇ。


 さて、この問題についた注を引用いたす。

 過去問を買った諸君は、ちゃんと問題文にあたるのである。

 夜露死苦!


(注)1 かんけりは子どもたちに好まれている-この文章は1984年に発表された。なお、「かんけり(缶蹴り)は、隠れん坊の一種。オニが陣地に缶を一個立て、缶を守りながら相手をつかまえる遊び。オニにつかまらないように缶を蹴ると、つかまった仲間を逃がすことができる。


2以下は、略。


 嗚呼、こんなことに注を入れなきゃいけないのか、いまや・・・・・

 ってのが、戦争を知らない子どもたちの息子のわしでも思うことなのだぁ。


 こんなことが問題の注に入るということは、この手の遊びは、少なくとも都市部では全滅しているということだ。

 何故そう言えるか?

 センター試験を作成するような御仁は大体どこに居住しとるか、考えるまでもない話。

 「都市部」に決まってんじゃん。

 でなきゃ、別荘地みたいなとこか・・・・・(苦笑)


 しかもだ。

 栗原氏のこの文章が書かれたのが1984年(当時わしは中3やったけど、それがもう40歳だぜ。昔なら「初老」ってやつだ・・・嗚呼)であることなどを注にわざわざ、それもいの一番に書かなきゃいけないなんてねぇ・・・・

 ということは、それだけ、時が経った、ってことでもあるわなぁ・・・・・。


 そうそう、同じ問題の注には、こんなのも。


6 浮浪者-一定の職業および住所をもたない人に対して慣習的に用いられていた言葉。


 だそうで。


 「慣習的に用いられていた」っけな?

 はて・・・・・?!?

 でもま、あの頃に比べて、この言葉は確かに見聞きしないな、最近。

 ~よく言えば「自主規制」、悪く言えば「言葉狩り」の結果だろう。


 このほかにも、この手の言葉としては、

 漢字系の「住所不定者」とか、

 横文字系の「ルンペン」とか(もともとドイツ語から来た言葉。これは戦前からあったらしい。

 ちょうど世界恐慌の頃、日本でこの言葉がはやったようなことが書かれていた。ドイツ語が今以上にインテリの間で重宝されていた時代の名残だな、今となっては)、

 「ホームレス」とか、

他にもいろいろなくはないのだけど・・・・・、

 まあ最近は、「ホームレス」が一般的かな。


 一般的に、横文字ってのは一瞬生々しさを覆い隠すのだが(「借金」を「キャッシング」のように)、「ホームレス」のほうが、「浮浪者」よりもずばり感が高くて、生々しいように感じるのは、私だけでしょうか?

 ~例外って存外あるものだね。


8 三角ベース-少人数で行う、野球を模した遊び。


 これこれ。

 狭い場所に少人数のとき、この形式の「野球」は、結構「重宝」したものです(わっはっは)。

 小6の頃まで、現在では岡山市というより岡山県内有数の文教地区である津島小学校区に過ごしたが、あの頃はまだ、そんな場所でさえも、そのくらいの遊びのできる環境はまだあったぞ。

 最近よくその学区に足を踏み入れるのだが、さあ、この学区内のどこかで(学校の運動場などの「施設」は除く)、缶蹴りや三角ベースなどをさあやってみろといわれても、果たしてどこでやれたものかな?


 今時の世の中は、25年も経てば劇的に変わるものだってことですかね・・・。


蛇の足(へびのあし)

 でも、だね。

 「不易流行」の「流行」ばっかりに目を向けるからこういう話になるんであって、「不易」の部分に目を向けたら、また違ったものが見えてくるかもしれないね。

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