第11話「ジョジョ」を一本釣り!?てめえら「ジョジョ」を舐めてんのかあ!!
―おおそうじターン
既読
しょじょ「ドラえもん」
アムロ行きます「クトゥルフ神話」
よっし!俺様は当然『ジョジョの奇妙な冒険』を一位指名した。重複指名なし。当然この二作品が一位指名されるのも想定内。しょじょの『ドラえもん』にスピード系を取られると厄介だし、アムロ行きますの『クトゥルフ神話』も「アザトース」最強論はチェック済み。それでも俺様が『ジョジョ』を選んだのは単体でもそれらに勝てる確信があったからだぜ。問題は二位指名だ。スピード系最強の『ドラゴンボール』。『ジョジョ』と『ドラゴンボール』の両取りに成功すればこそ俺様の体制は盤石になる!
「どれも被ってないってことはあたしは『ドラえもん』一本釣りってことね♪」
しょじょがまずは安心って表情を見せている。が、こいつも『ドラえもん』の弱点を知っての一位指名。絶対にその表情の裏に隠した合わせ技を隠し持っているのがバレバレだぜ。
「まずはそれぞれが本命を一本釣りってことでよかったんじゃない?」
アムロ行きますは相変わらず余裕の表情だ。こいつが一筋縄じゃいかないのも俺様は知っている。「アザトース」だけのために『クトゥルフ神話』を一位指名した訳じゃない。
「まあ、嬉しいけど…。てか、お前ら『ジョジョ』を舐めすぎだろ!確かに俺様の一本釣りは嬉しいがここは重複して欲しかったぜ」
「何言ってんのよ。嬉しいくせに。素直に喜ぶとこじゃないの?」
「俺様が言いたいのはだな…」
俺様の言葉を遮ってアムロ行きますが言った。
「違うんだよ。おおそうじ君。多分しょじょさんも同じ考えだと思うんだけどね。僕らは敢えて『ジョジョ』を倒したいのを選んだってことだよ。どうなの?しょじょさん」
「当たり前じゃないの。そんなこと。あたしは『クトゥルフ神話』も倒すつもりだからね」
それを聞いて俺様のハートは震えるぞ、ヒートは燃え尽きるぞ。
「じゃあなおさらこの戦いに負けるわけにはいかねえな。全世界、五十億人の『ジョジョ』ファンのためにもだ。よし二位指名だ。ジャンケンで順番を決めるぜ。ちょっとその前に…しょじょ!」
俺様の秘策第一弾!!
「何よ?おおそうじー」
「お前は次に『あたしは二番目でいいわよ』と言う」
「あたしは二番目でいいわよ。はっ!」
「アムロ行きます、お前は次に『僕は三番目でいいよ』と言う」
「僕は三番目でいいよ。はっ!」
「てことで二位指名は俺様が一番でしょじょが二番目でアムロ行きますが三番目な」
「ちょっと待ちなさいよ!そこはいつものお決まりで付き合ってあげただけでしょ!」
「じゃあ多数決。アムロ行きますはこれ認めるんじゃない?」
「うーん。確かに言っちゃったからね。これはおおそうじ君の策略にまんまと引っ掛かったってことで『あり』だね」
よっし!アムロ行きますなら絶対そう言うと思ったぜ!
「えー。なんか納得いかないなあー」
しょじょがブーブー言うのも想定済み。
「二番目も悪くないんだぜ。全部二番目を取れるんだから逆に考えるとバランスよく指名出来るじゃん」
「何よ。そのよく分からないバランス理論は。でも多数決だからしょうがないわね。納得はしないけどその技はあたしも使うからね(こいつら、前にあたしが『安西先生…、サスケがしたいです…』って言ったらエアでうんていとかしてたもんなー。バカだよねー)」
「じゃあおおそうじ君。二位指名をラインで送ってくれよ。おそらく『あれ』だろうね」
「全員が狙ってると思うー。あたしも『あれ』以外考えられないわね」
「分かんねえぜ。これは『ドラフト』。組み合わせが思わぬチートを生み出すんだぜ」
俺様はラインの送信ボタンを押した。俺様の二位指名は当然、必然、当たり前。空気を吸って吐くことのように。HBの鉛筆をペキッとへし折ることと同じように。
俺様の二位指名を見て、二人は当然だよねって顔をした。俺様の二位指名。
「ドラゴンボール」
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