嘘つき少女は転生して王女になった
アストライア
第1話 嘘つき少女は死する
~~♪
少女は歌いながら
セーラー服を翻し
大好きな想い人の顔を
頭に浮かべ
とある湖の前で
立ち止まった
「…もう、全てを捨てよう。
この名前も命さえも。必要ない」
少女の名前は
雲井カスミ
古くからある雲井一族に
産まれた。
裕福な一族である
愛人の子だったため
霞のように存在しなくても
よい人間という意味で祖母に
カスミという名前をつけられた。
カスミはとにかく嘘つきだった。
有名な一族だから
沢山の物を持っている、幸せだ等。
一族の人間以外には
世間的にましにみえるように
色々なことをさせられ
見た目は綺麗だったが
家に帰ると現実を思い知る
どうあがいても
愛人の子は一族から疎まれるし
本当の意味では
幸せにはなれない。
嘘を重ねて
嘘に引き寄せられた都合のよい人間と
友人関係を持ってきた
唯一
彼女に自ら声をかけてきた
人間がいた
一族も自分がついた嘘も
関係なく近づいてきた人間は
彼女には特別だった
「彼」はカスミを愛してくれた
だけど「彼」は手が不自由だった
カスミは彼を愛していたが
友達と恋人の話題になり彼のことを
聞かれてつい
大嫌いよ。あんなやつと
嘘をついた。
彼はそれを聞いてしまった。
最終的には彼は
遠くにいってしまった。
「本当の心を告げれない。今さら沢山の嘘を止めることは出来ない。」
なら、死のう。
全て消し去ってしまいたい
そんな衝動になり
カスミは
湖に来ていたのだ
カスミ「全てを終わらせる。私にとって本当がない世界なら、この命さえいらない」
静かに湖に1人ではいっていく。
冷たさ等気にならなかった
心の冷たさや痛みの方が強かった
ただ強く想う
カスミ「もし、次のチャンスがあったら、、…私は」
かなり深い場所まで来て
身体を沈めて想った
カスミ「今度こそ真っ直ぐで、どうか素直に……」
そこで彼女の意識は途切れた
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