奇跡

@yu_bookworm

第1話

 私の中学時代は花火のようだった。



か細い光がシュルシュルと音を立てながら高くのぼったかと思えば、



空一面に満開の花を広げる。



一瞬の内に消えてしまうのに、



見ている人々の心を鷲掴みにして



時間が経った後も「綺麗だった」「また見たい」



そう言い合えるような。



中学生のあの日、



私は世界が色づく事を知った。








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