●っちゃりアリス
RedKei
●っちゃりアリス
ねえ聞く? 「っちゃりアリス」って話。
友だちの友だちにヤリチンバカがいるんだけどさ、前にこの辺で水色と白の甘ロリ女を見かけたんだって。不思議の国のアリス的なカッコみたいな?
ま、アリスっていっても、それ来てるのはかなりのぽっちゃり……っていうがデブな女でさ。
自分なんかはないわーって思うけど、おっぱいおっきいから、バカ的にはぜんぜんアリだったみたい。
しかもゲリラ豪雨があった直後だったらしくてさ。
せっかくの甘ロリも、びっちゃびちゃ。びっちゃりアリス状態ってやつ?
ブラウスは濡れて肌までスケスケ、ブラの紐まで見えちゃって。まあだっさいベージュのブラだったらしいけど、逆にそれがそそる、とかなんとか。ホント、男ってバカだよねー。
まあ、だからそのヤリチンバカったら舞い上がっちゃってさ。速攻声かけに近づいたんだって。
そしたらそのぽっちゃり女ったら、小声でヘンな歌うたってるんだって。
ぱんぷきんぱんぷきん、かべのうえ。
ぱんぷきんぱんぷきん、おっこちた。
だって。
完全にヘラ入ってるけど、ヤレればいいやってそのバカは気にしなかったのね。
で、近づいたらさ、後ろで音がしたんだって。
ぐっちゃり。
まあ、バカはとくに気にしないで女に近づいたらしいんだけど、その音がどんどん近づいてくるんだ。
ぐっちゃり。
ぐっちゃり。
ぐっちゃり。
さすがに振り向いてみたらさ、水たまりだらけのアスファルトうえに、なにがあったと思う?
ぐっちゃり――――――――潰れた、生卵。
なんでこんなところに、生卵?って思うけど、まあバカにはそんなのわかんないわけよ。
そしたらね。またバカの背後で音がしたの。
ぐっちゃり。
うわ、また卵が落ちたのかよ……って思って振り返ったのね。
そしたら……やっぱりぐっちゃり、潰れてたの。
その女の、頭が。
……え? 続き?
ないよ。ここで終わり。
人から聞いただけだから、オチとかいわれてもね。
あ、まって。友だちからラインきた。ほら、例のヤリチンバカと繋がってる子。
へー、この近くで飛び降り自殺のニュースだって。
……あ。
飛び降りたの……そのヤリチンバカだ。
頭がぐちゃり潰れて即死だって。
現場には生卵が落ちていたが、事件とのカンレンはフメーだって。
うわぁ、なんだろね。気持ちワル。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます