第12話 お腹を修正
みんくは、自分のお腹をタッチした。
すると、目の前に、パソコンのような画面が開いた。
そこには、「お腹プログラム」が表示されるのだった。
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■お腹プログラム
お腹とは
→人体の一部。
→おへそがついてる。
→基本はやわらかい。
→腹筋を鍛えた場合、かたくなる。
→太った場合、または、妊娠した場合、大きくなる。
→食べ物を食べない場合、空腹状態になり、死に至る。
→満腹状態の場合、お腹がふくれて苦しくなる。
「お腹プログラム」を、「まどかみんくのお腹」に適用する。
■まどかみんくのお腹
状態:空腹
大きさ:(この小説上では表示されません)
やわらかさ:(この小説上では表示されません)
色:白
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「きゃー! お腹の大きさまで表示されてるっ!」
みんくは、恥ずかしくなり、あわてて、画面を伏せた。
「そんなにあわててどうしたのですか」
パソコン君(仮名)は、なんとも思っていない様子だ。
「あのねぇ……。
こういうのは表現しちゃダメなんだよ。
というか、なんでわたしのお腹のプログラムまで用意されてるの!?」
みんくは、自分のお腹のプログラムまで用意されることに、
なんだか怖さを感じた。
自分の体を、自分でいじれる。
これって、プログラムミスしたら……超やばくない?
みんくは、お腹のプログラムにあまり触れたくない気分になってきた。
「まどかさん。
あなたのお腹のプログラムをいじれば、空腹を感じなくなります。
食べ物を食べる必要はなくなります。
お腹のプログラムを修正しましょう」
「怖いこと言わないで。
わたし、自分のお腹のプログラムをいじりたくないもの。
ミスすれば、ひどいことになりそう」
「そうですか……。
せっかくなのに、残念です」
「だいたい、パソコン君が悪いんだよ。
わたしをこんなところに無理やり連れてきて……。
いつまでもお母さんのカッコウするのは、やめてよね。
あと、ちゃんと名前もあるなら、教えてちょうだい」
「えー 恥ずかしいです」
パソコン君(仮)は体をもじもじとさせる。
かなり恥ずかしいようだ。
「なんで恥ずかしがる必要があるんだろう……?」
「冗談ですよ。じゃあ今から……お見せしますね」
いままで、お母さんの姿をしていたパソコン君(仮)は、
その正体を少しずつ、あらわしはじめた。
その正体に、みんくは、「あっ」と思わず声をあげた。
つづく
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