トレード
勝利だギューちゃん
第1話
私は、毎朝早起きして、お弁当を作っている。
自分のためではない。
大好きな、彼のため。
お弁当を作る時は、彼の事を考えている。
彼の好きな物は、もうわかっている。
彼は、意外に野菜が好き。
なので、野菜を多く入れている。
肉料理は、一品だけ。
今日は、鶏の空揚げ。
後はたこさんウィンナー。
子供っぽいかな?
おむすびは、心を込めて握る。
中身は、梅干しと昆布。
緑色を多く入れている。
今日はプチトマトを入れる。
但し、きゅうりはいれない。
トマトときゅうりは、相性が悪いらしい。
よし、完成。
後はこれを、彼に渡すだけ・・・
喜んでくれるかな?
待ち合わせ場所に行く。
彼は来てた。
手招きをしている。
私は、彼にお弁当を手渡した。
そして、彼からお弁当をもらう。
このお弁当は、彼の手作り。
つまり、お弁当のトレード。
彼のお弁当は、とても美味しい。
なので、私も負けてられない。
彼とは別の高校。
彼を見送り、私も学校へと向かう・・・
僕は、毎朝早起きして、お弁当を作っている。
自分のためではない。
大好きな彼女のため。
僕はもともと、料理が趣味だった。
男子力より、女子力が高いかもしれない。
お弁当を作る時は、彼女の顔を思い浮かべる。
彼女は意外と大食い。
元気な女の子は、たくさん食べるのだ。
なので、栄養のバランスを重視している。
お弁当箱はふたつ。
ひとつは、ごはん専用。
もうひとつは、おかず専用。
彼女は、肉が好きなので、ハンバーグを入れておく。
レトルトではない。
僕の手作り。
でも、野菜も多く入れている。
栄養のバランスは、考えている。
なので、かなり時間がかかるが、彼女の笑顔と「ありがとう」の一言が、何よりの報酬。
彼女とは、高校が違う。
なので、毎朝ある場所で待ち合わせをして、お弁当のトレードをする。
彼女は何を作ってきてくれてるのか、楽しみだ。
今日は僕が先に着いた。
少し先に、彼女が見えた。
僕は手招きをした。
彼女は走って、僕の元に来る。
僕は手作り弁当を手渡し、彼女の手作り弁当を受け取る。
そして、帰りにまた待ち合わせをして、空になったお弁当箱の交換をする。
そして、互いにこう言う。
「ごちそうさまでした。美味しかったです。ありがとう」
トレード 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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