ある国会中継の模様(仮)

すたりな

第1話 法律を決めるための裏話(仮)



 私は共鳴党の野口総一郎。


 2年前の春先に参議院選挙にて参議院議員になった新人だ。


 与党である教悪党、人民党、家相党がおり、私が所属する共鳴党は野党だ。


 他にも、幸福党、芸能党、不平党など多数いるが、どこもぱっとしない。



 国会中継は10時から14時まで基本的にNKKによって放送されている。

しかし、それは表の顔であり、国会中継終了後が実は本番だ。


 テレビ放送では退出する様子が放送されるが、実はトイレ・タバコ休憩の為に控室に戻るだけだ。


 14時から15時まで本国会と言われる国会が開かれていることは国民にはあまり知られていない。




――そう、この舞台は、NKKの放送後に行われる本国会による話し合いだ。

 本国会では、首相、官房長官、財務大臣といったポストについてる人だけが集められている。



 本来NKKの放送中継で居眠りしてる人など基本的にポストについていない人は参加していない。

休憩から戻ってきた参加人数はざっと2割程度だ。



――しかし、本国会で決まった内容が大抵次の日の議題に上ることが多い。



 以前も中がいい検事局長が「退職したくないから、何とかしてくれ!」と泣きついたので任期を延期する話をここの連中は持ってきたが、根回しする時間が無く、失敗していた。

この時は本当に良かったと胸をなでおろしたものだ。



 「え~では、時間になりましたので、本会議を始めたいと思います。では――経済大臣三浦くん本日の議題どうぞ」

議員司会者の一人がこう告げた



――この人物は経済大臣の三浦正敏(みうらまさとし)だ。


戦後の混乱の中、中卒で総理大臣になった山田昭栄の派閥の者だった。

過去に娘の波江を担ぎ出したが失敗していたため、発言力が増し、後任の経済大臣になった男だ。



「え~、紹介に預かりました三浦です。 先ほどの議題にあったコロナウイルスによる支援が甘いという指摘についてですが、今後の支援は全く必要ないことを提案します。」

三浦経済大臣は断言した。



(はぁ!さっき失業支援とか手厚くするっていったばかりじゃないか、この狸め!)



「そうですね、国民全員に定額給付をしたばかりだから必要ないでしょう」

林首相は、そう答える。


「そもそも予算がもう3年分ぐらい使ってるから、これ以上税金を使うのは無駄ですからね」

雪野財務大臣も同意する。



(こんな奴らに、国民の苦しみが分かるわけがない!ここで手を上げるべきか)



――ここから先ほどの話にさかのぼる。





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※注意

この作品は以前没にした作品です。

(政治家特有の言い回しとかが、どうも書いてて苦手だとわかったため)

………ですが! 評価が高く、続編の要望があれば書き直しをするかもしれません。

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