第574話 概念学の歴史について2
本日も概念学の歴史について語っていきたいと思います。
他文献からの引用ですが、概念学に近い数学の歴史についてです。数学の成立ちは、一説によると30万年前頃だそうです。数、大きさ、形の違い、また類似性に人類が気づき、それを発展させたものが数学となっていきました。また約2万年前のものですが、イシャンゴの骨というものが有名です。これは何かの数値を記録するために用いられたものです。
また、こちらも引用ですが哲学の歴史についてです。哲学に相当する知的活動は地球上の至る所に昔から存在していました。そのため哲学の始まりをはっきりと定義することは困難です。ただ、紀元前4世紀の古代ギリシャでソクラテス、プラトン、アリストテレスが登場した時に初めて「哲学」という言葉を用い西洋哲学の基礎が作られました。特にソクラテスに関しては「無知の自覚」を背景とした、「知っていることと知らないこと」の区別、また倫理面を探究していきました。
さらに古代ギリシャ哲学の分析には、当時の時代背景も考慮しなければいけません。ソクラテスに先行する哲学者、ソフィストたちはほとんどが小アジア半島、黒海周辺、イタリア半島の出身で、当時の植民市、辺境地でした。対してアテネなどのギリシャ中心地域は、比較すると古くからの神話や伝統に依存した保守的な土地柄でした。
特にソクラテスが生きた紀元前5世紀のアテネは、ペルシャ戦争を経てギリシャ世界の中心地としての地位を確立し、徹底した民主政を確立した最盛期から、ペロポネソス戦争の敗戦後の社会的、政治的混乱を経て没落していく時代で、結果辺境地の優秀な哲学者、ソフィストが集まってくる時代でした。
つまりは古くからの神話、伝統によりかかった旧秩序が崩れ、アテネの知的環境は混乱していました。そんな中、ソクラテスの思考はアテネ人としての保守性に知的好奇心、合理的思考が入り混じって成立したものと言えます。
次回も概念学の歴史について語っていきたいと思います。
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