第463話 脳科学とソリューションについて3

 今日は共感覚について語ります! 水谷一志です!


 と言うわけで今日も脳科学とソリューションについて語っていきたいと思います。


 この「クラインの壷」でも再三語っている共感覚ですが、脳機能イメージング技術の利用によって共感覚現象の客観的な計測が可能になったそうです。


 (もちろん全てではないと思いますが)


 例えば、単語~色の共感覚。この時、単語を聴かせた時に聴覚野だけでなく視覚野が活動しており、単語聴取によって活性化する共感覚固有の活動部位として色知覚野があるそうです。


 また、左右の色知覚野では「左」の方が活発に動いているそうですね。「左」側は現実世界の色の知覚、「右」側は色の想像、想起に関する部位だそうです。(なので「現実に色を見ている」感覚ですね!)


 また共感覚のメカニズムに関してですが、説の一つにAの感覚モダリティからBの感覚モダリティに活動が「漏れていく」メカニズムが考えられるそうです。つまり異なる感覚モダリティに共感覚特有の神経的つながりがあると言う説ですね。


 数字+色でこれを発見したそうですが、これは感覚の部位が隣接しているから可能だ、他の共感覚のメカニズムの説明にはなっていないと言う意見もあります。


 他の説として、領域間脱抑制フィードバックが挙げられます。これは神経構造を「普通の人」と同じと仮定して、「感覚統合部位」が「低次感覚部位」と相互のフィードバック経路を持っている…つまり通常なら統合部位が低次感覚部位を抑制する所を抑制が低下している。例えば聴覚の情報が脱抑制化して視覚野へ、と言う説です。


 他には新生児期の刈り込みの失敗による未分化説ですね。生後3か月までの赤ちゃんには、異なる感覚の間に神経結合があるそうです。そして3か月を過ぎると成長過程において神経回路が刈り込まれるのですが、経路がそこで残っていれば共感覚が発現すると言うことになります。


 次回は「普通?特殊?属性について」語っていきたいと思います。


 ではまた!

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