幻想の けもの After Story
遊士
プロローグ -現在にて-
“ジャパリパーク” そこは摩訶不思議な世界
“サンドスター” と呼ばれる不思議な物質が動物に反応すると、その動物は女の子の姿── “アニマルガール” になるという、とても信じられない現実が起こる場所である
アニマルガールはいつしか “フレンズ” と呼ばれるようになり、時間も気にせず、自由気ままに楽しい生活を毎日送っている
…と、こんなことを言っているが、フレンズには女の子しかいない、ということはない
何故ならここには、男のフレンズがいるのだ
「準備はいいか?」
「「うん」」
「ならいくぞ?せーのっ…」
「「パパ~!起きて~!」」
ドーンッ!
「うおわぁ!?」
「起きた起きた!」
「本当に起きた!」
「二人ともよくやった」
「よくやったじゃないと思いますねぇ!?」
布団を被っていたとはいえ、お腹にダイブを受けた男は、大きな声を出して抗議した
が、怒っているわけではない。その証拠に、彼は飛んできた二人の頭を、笑いながら撫で回しているからだ
彼の名は “
──ただ、唯一というのも、過去の話である
「おはよう、キングコブラ」
「おはよう、コウ」
彼は愛する妻の名を呼んだ。彼女の柔らかい笑顔に満足した後、視線を少し下にずらし
「 “トウヤ” “シュリ” おはよう」
彼は、愛する息子と娘の名を呼んだ
「「パパおはよう!」」
元気な返事を受けた彼はまた笑った。フードを取り、身体に巻き付けても余るくらい長い、髪と瞳と同じ紅色のラインの入った翠色のヘビの尻尾を揺らしながら、ベッドから颯爽と降りる
彼等の楽しい1日が、今日も始まっていく
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