第58話 敗北

「おはよう!」


「…おはようございます」


今回は特に激戦を勝ち抜いた後の睡眠だったためとても気持ちよく眠ることができた!


「気持ちよく眠れたのは呪耐性のレベルが上がったからですよ…」


詳しく聞くと呪いを受けていたので勝手に呪耐性を取得して勝手にレベルが上がっていたのだという。


「これからも呪いを使える敵が現れる可能性がありますので呪耐性のレベルは上げていきましょう」


なんかレイカまで敵認定されている気がするんだけど…。

まあ、耐性系はあって損は無いのでこれからも進んで取得していきたい。


「それより!なんで勝手にスキルを取得して!勝手にそのスキルを使って!勝手に戦って!勝手に勝ったのですか!?」


お、思っていたよりも勝手に行動したのを怒ってらっしゃるようだ…


「いや…だってその時耳がやられて声もほとんど聞こえなかったから……」


「だったらそう言ってください!そうしたらすぐさま念話に変えましたよ!」


あの時は普通に話した方が目が覚めると思って念話にはしなかったらしい。


「他にも…じ、時間とかも全然無かったじゃん?」


「何のための神速多重思考ですか?」


どうしましょう…何を言っても言い返されてしまう……


「ごめんなさい…次からは必ず相談します…」


「最初から言い訳せずにそう言ってください」


ナービ相手に言い訳を考えても無駄だったようだ…


「次も同じように相談なしに勝手に行動しましたら今後一切の女性との接触をさせないようにします」


「え!?はっ!?ちょ!それは無しでしょ!!」


罰が重すぎる!これをされると一生俺は結婚できなくてさらに性聖を使う場面も一生訪れないということになる……


「ナービさん?いささかその罰は重すぎるのではないでしょうか?」


「相談をすればいいだけですよ?別に罰と言っても喋る事くらいは許しますよ?ただ触れる事は許しませんけど」


「これからは必ず絶対に何としても相談します…」


これ以上苦情を言ってもナービの機嫌をさらに悪くして罰ももっと厳しくなりそうだったのでその罰で妥協するしかなかった…




「宝箱があるので開けましょう」


罰の重さに打ち拉がれているにも関わらず何も無かったかのように宝箱の場所を教えてくる…


「よしっ!良いの来い!」


俺も無理やり罰のことを忘れたことにしてテンションを戻して宝箱を開けた。


「え?カード?」


中には金色のカードが入っていた。


「それは…通行許可書ですね」


ナービから説明を聞いても普通では行けないところに行くことができるとよく分からない内容になっていた。


「え!?」


ナービに確認を取るとそのカードは持っている手に吸い込まれるように消えてしまった…


「なんなんだ……」


結局このカードがなんなんのか分からないで終わってしまった…。というか、宝箱の中身これだけかよ…


「さて次の最後の階層に行きますよ」


「そうだね…」


宝箱はよく分からない結果で終わったが次が100階層のため気合を入れて扉に入っていった。



























「よお!待ってたぞ!!」

「お待ちしておりましたよ」


「は?」


そこには優雅にティータイムを楽しむ着物を着た金髪の男と青髪の女がいた。


「ナービ…鑑定をお願い…」


「は、はい…」


「おいおい!会ってすぐ相手の事を鑑定すると嫌われるぞ〜」


「鑑定が弾かれました……」


鑑定ができないなんてことは今まで1回もなかった…

今回はそれほどやばい相手のようだ。


「じゃあ少し揉んでくるわ」


「殺したり再起不能にしたら許しませんからね〜」


「おい!怖いこと言うな!」


そう言って男の方が立ち上がった。


「99階層での戦いを見てたが…お前龍魔法の使い方なんもわかってないのな。今のお前は龍魔法に使われている」


そう言ってため息を吐いている。


「しょうがねぇから俺が直々に龍が何たるかってのを教えてやる!」


そう言うと、とてつもない圧を出してきて急いでカグロを構えた。


「とりあえずその身の丈に合ってない武器を離せ」


そう言われて俺はカグロを使うに値しないのかと思った。


「あ、違う違う身の丈に合ってないのはその武器だ。お前が振るうには弱すぎる」


そう言われても今まで大事にしていた武器をダメだしされて「はい。そうですか」と言えるほど俺は素直では無いので、助言を無視して身体属性強化を龍魔法で使って、されに限界突破と極限突破も使ってカグロを構えた。


「言われるだけじゃわからねぇか…じゃあ!経験してわかれ!」


とうとう向かって来ると思って一瞬たりとも目を離さずに集中していた。



ガンッ!

「は??」


そのはずなのに気が付いたらカグロは手から抜けて壁まで吹っ飛んで行った。


「おいおい!胴がガラ空きだぜ!」


ドンッ!

「グハッ!!」





「何をされた…」


後ろの扉まで飛ばされた。なのにされた事と言ったら腹に何かしらの攻撃を受けたことしか分からない。それが殴られたのか蹴りなのか魔法なのかも何も分からない…


「おい!手加減してるから起きれるはずだぞ!さっさと起きろ!」


確かに超高速再生が無くてもギリギリ起きることが出来る位のダメージだった。


「お前は良い眼を持っている」


なんか急に褒められてしまった。


「だがその眼で追えない速度を相手が出した時にその眼は宝の持ち腐れだ!」


そう言うとまた気が付くと目の前にいる。


「そうだったな!お前は良い再生も持ってるんだったな!ならもっと強くしても問題ないな!次は右脇腹を攻撃するぞ!」


そう言われてとっさに反応して腕でガードした。


「ぐ!!グハッ!」


やはり何をされたかも分からずに壁まで飛ばされて壁に激突した。


「ぐぅ…虚無龍・混沌龍!」


全てのMPを使って龍魔法を放った。正直これくらいしかあいつにダメージを与える方法が思いつかなかった。そしてやつの動きを絶対逃さないように魔眼と武眼で見ていた。


「だから!使い方がなってねぇ!!!」


そう言うとやつは右腕から水流魔法でできた龍の頭を出した。


「喰らえ」


そう言うと俺の龍魔法を喰らい殺した。そしてどうやって喰らい殺されたのかが全く分からない。


「な、何がどうなってる…」


「てめぇはとりあえず1回ちゃんと負けを知れ」


再び目の前に急に現れてそう言うと龍の頭が付いた腕を腹に当てた。そこで俺の意識は落ちた……






【名前】  斉藤 零

【種族】  覇王 

【年齢】  19   

【レベル】 73  ★  

【ランキング】 1位


【HP】   100/37080

【MP】    0/29800


【攻撃】  4640+140   

【防御】  3820+100   

【魔攻】  4640+140   

【魔防】  3820+100   

【敏捷】  5074+40   

【運】   100       


【スキル】

・手加減Lv.MAX・指導Lv.MAX・騎乗Lv.3

・吸血Lv.8・超音波Lv.9・罠解除Lv.8

・偽装Lv.MAX・変装Lv.4・連携Lv.MAX

・指揮Lv.3・水中高速移動Lv.MAX

・水中呼吸Lv.MAX・無呼吸Lv.MAX


【ユニークスキル】

・【ステータス】極大強化

・【隠しステータス】極大強化・ナビゲーション

・絶対感知Lv.7・高速崩壊Lv.7・神速多重思考Lv.6

・全大耐性Lv.7・超高速再生Lv.8・疾風迅雷Lv.6

・修復Lv.7・神速飛行Lv.6・性聖Lv.3

・部分魔族化Lv.4・透明化Lv.4・透過Lv.4

・光合成Lv.3・硬翼Lv.4・不死鳥Lv.4

・空中水泳Lv.4・強制進化(使用不可)


【エクストラスキル】

・覇王Lv.8・魔眼Lv.7・武眼Lv.6

・強欲Lv.6・龍魔法Lv.3


【称号】

・先駆者

・挑戦者

・一騎当千

・耐え忍ぶ者

・名付け親

・強欲

・新種

・種族の王

・龍の因子

・竜王

・○○への通行許可書(New)

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