第55話 危機

「早く次の階層のモンスターがいないとこで寝よう…」


火竜の相手をしてクタクタだったので一刻も早く寝たかった。そのために次の階層への1歩を踏み出したところだった。


「え??」


転移した時のように一瞬で目の前の景色が変わってしまった。今まではマグマなどが周りに流れている岩場だったのが今では辺り一面水で覆われている島のようなところにいる。


「!?マスター!モンスターが接近しています!」


鑑定結果と一緒にナービがそう言ってきた。



【名前】 

【種族】  水竜

【年齢】  0

【レベル】 10

【ランク】 SS


【HP】   14000/14000

【MP】   12000/12000


【攻撃】  1450

【防御】  1350

【魔攻】  1430

【魔防】  1320

【敏捷】  1620

【運】   18


【スキル】

・ひっかくLv.MAX・水竜魔法Lv.MAX

・暴風魔法Lv.3・氷結魔法Lv.3・雷電魔法Lv.3

・高速飛行Lv.8・詠唱省略Lv.MAX・無詠唱Lv.8

・統率Lv.3・連携Lv.8・水中高速移動Lv.MAX

・水中呼吸Lv.MAX


【ユニークスキル】

・竜魔法Lv.6・覇気Lv.4・再生Lv.8・全耐性Lv.6

・合体魔法Lv.5


【称号】

・竜





「嘘だろ……」


正直体力と精神は限界だった。もう今すぐにでも横になりたいくらいに疲れていた。


「マスター!惚けてないで今すぐ★を使ってユニークスキルの第六感と【隠しステータス】極大強化を取得しなさい!」


ステータスを開いて急いで言われるがままにレベルアップで得た★を2つ使って2つのユニークスキルを取得した。そしたら悲鳴を上げていた体力と精神は回復した。


「来ますよ!」


そのナービの声を聞いて今度は水竜との戦闘が始まった。


「竜星群!!」


できるだけ広範囲にこの魔法を使った。スキルによって回復したがまだ疲れきっているので少しでも休みたい。これのおかげで数十体も水の中に落ちた。そして同じ目に遭わないようにか水竜は不用意に近寄らなくなった。時々飛んでくる竜魔法もカグロで斬ることでMPの回復になる。


「水竜は必ず一体だけ残しておいてください」


「?了解!」


理由はよく分からなかったがナービが言うからには何か理由があるのだろう。

そして竜星群を受けてダメージを負った水竜が全て再生するとまたこちらに向かってきた。しかしそのおかげで1時間弱も休憩をすることができた。

今度はこちらから攻めていき、水竜をどんどんと倒していった。






「はぁ…はぁ…それで次も転移するのかな?」


目立った外傷は全く無いがやはり疲れがきている…

そしてナービの注文通りに水竜をわざと一体だけ残し終わったのでナービに話しかけた。


「おそらく次は風竜のところに転移するでしょう」


やはり次も転移するだろうとの事だった。幼竜を倒したことってそんなに罪深いの…?

次もすぐ転移するとなると休めなくていつか限界がきてしまいそうだ……


「封印魔法を取得してみてはどうですか?」


詳しく聞くと封印魔法ではその名の通り対象を封印することができる魔法だそうだ。しかし、相手のステータスが自分よりも上であるほど魔力は多く消費し、成功率は下がってしまうそうだ。

これで封印するためにわざと一体残しておけと言ったそうだ。ステータスを確認すると★が2つあったのでそれで封印魔法を取得して封印することにした。



「封印!」


「グギャァ!!」


すると水竜は石のように白くなって固まってしまった。傍から見るととても精密に作り込まれた石像のようだ。


「これでマスターが解除をしなければ1年以上はこの状態でしょう」


その言葉を聞いて安心して倒れるように眠りについた。







「ふぁ〜〜……おはよう…」


「おはようございます」


とてもよく眠った気がする。ナービに何時間寝てたかを聞いてみると15時間以上寝ていたようだ。軽く体を動かして水竜の封印を解くことにした。



「封印解除!!」


「グギャ?グギャァァァー!!!!」


こいつ一瞬ポカンッてしてたぞ。一体であれば敵ではないのですぐに首を落とした。



「やっぱり空だね」


「そうですね」


風竜との事だったので今度は雲の上だと思ったらやはり雲の上だった。


「じゃあ殺りますか!」


今度はぐっすり眠ったので元気いっぱいだ。これならもう負ける気はしない!とはいえいつもそう言って油断していると痛い目にあるので油断はせずに向かって行った。








「封印!!おやすみ!」


「…おやすみなさい」


また先程と同じように一体を封印してすぐに眠った。さすがにいくら休憩しても1日以上戦い続けるのは疲れた。



「封印解除!」


「ギャッ!」


そして封印解除と同時に首を斬り落とした。

この調子で土竜と闇竜を倒した。




「封印!」


そして光竜も封印することができた。

土竜は砂漠地帯で闇竜は真っ暗な洞窟だった。


「やっぱり眩しいよな…」


今回の光竜はあちこちで光る結晶のようなものがあり、とても眩しい洞窟の中だった。


「それでも俺は頑張って寝るぞ!」


そう言って眠りについた。


「そんなことを頑張られても……」


そんなナービの声を聞かずに眠ることができた。




「おはよう…」


「おはようございます」


やはり眩しくていつもより快適な睡眠ができなかった気がする。


「アナウンス解除してもいいですか?」


「いいよ」


そういえばずっと解除してもらい忘れていた…



『ピコーン!』

  ︙

  ︙

  ︙

  ︙

  ︙

「長い………」

  ︙

  ︙

  ︙

  ︙

  ︙



「長い!!」


とても長かった。確かにずっと放置したのも悪かったけど……


「あれ?★の数違くない?」


レベルと★の数が合っていない気がする。

聞くと覇王に変わったせいで貰えるタイミングが変わったそうだ。

ちなみに5→10→20→30→40→55→70→85→100という感じに変わったそうだ。

ちなみに今は★が2つあるのでどんなスキルを取ればいいかを聞いてみた


「どんなスキルを取得すればいいと思う?」


「うーん…未来視はどうでしょうか?」


未来視は魔力を使って一瞬先の未来を見ることができるスキルらしい。ただ1秒先を知るのにMPを200消費するのでとても燃費が悪い。と言うか燃費の悪いスキル多くない?だが、強者同士の戦いだと一瞬の勝負などでそれを知れるこのスキルはいいらしいので取得した。


『ピコーン!』

『未来視を取得し、魔眼Lv.6と武眼Lv.6に統合されました』



「そういえば今って何階層なの?」


「98階層です」


どうやら転移した時に1階層ずつ下に降りていたようだ。


「こいつを倒したらまた転移するかな?」


光竜を指差してそう聞いた。一応何も言われる前に光竜を封印したが、一応属性はこれで全て終わったのでどうなるかは分からない。


「恐らく転移して各階層の上位種がいるでしょう」


「………」


まさかボス以外にさらに強いやつがいると思わなかった……これは気合いを入れ直さねば…


「よしっ!行くぞ!封印解除!」


そう言って声を出す暇も与えず光竜を倒してまた転移して行った。

ステータスの新たな称号にも気付かずに……







【名前】  斉藤 零

【種族】  覇王 

【年齢】  19   

【レベル】 53  ★  (45UP)

【ランキング】 1位


【HP】   33480/33480 (8100UP)

【MP】   26800/26800 (6750UP)


【攻撃】  4040+140   (1350UP)

【防御】  3292+100   (1080UP)

【魔攻】  4040+140   (1350UP)

【魔防】  3292+100   (1080UP)

【敏捷】  4414+40   (1485UP)

【運】   100       


【スキル】

・手加減Lv.MAX・指導Lv.MAX・騎乗Lv.3

・吸血Lv.8・超音波Lv.9・罠解除Lv.8

・偽装Lv.MAX・変装Lv.4・連携Lv.MAX

・指揮Lv.3・水中高速移動Lv.MAX(1UP)

・水中呼吸Lv.MAX・無呼吸Lv.MAX


【ユニークスキル】

・【ステータス】極大強化

・【隠しステータス】極大強化(New)

・ナビゲーション

・絶対感知Lv.6←〈第六感追加〉(3UP)

・高速崩壊Lv.5(2UP)

・神速多重思考Lv.5(2UP)

・全大耐性Lv.6(2UP)

・超高速再生Lv.7(2UP)・疾風迅雷Lv.6(2UP)

・竜魔法Lv.MAX(3UP)・修復Lv.7(1UP)

・神速飛行Lv.6(2UP)・性聖Lv.3

・部分魔族化Lv.4(1UP)・透明化Lv.4(1UP)

・透過Lv.4(1UP)・光合成Lv.3

・硬翼Lv.4(1UP)・不死鳥Lv.4(1UP)

・空中水泳Lv.4


【エクストラスキル】

・覇王Lv.8(1UP)・魔眼Lv.6(2UP)

・武眼Lv.6(2UP)・強欲Lv.6(1UP)


【称号】

・先駆者

・挑戦者

・一騎当千

・耐え忍ぶ者

・名付け親

・強欲

・新種

・種族の王

・龍の因子(New)

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