下読み仕事等のこと。
奇水です。
ラノベ作家とかやってました。
電撃文庫などで七冊ほどだしました。
あ、電撃文庫は、公式には「ライトノベル」ではないんですけど。(※註1)
49歳になってから3日たちましたが、50歳まで毎日雑話を書いて更新するつもりだったのを、早速破ってしまいました。
いやまあ、誰に誓うでもなく、言うでもなく、自分自身に対しての誓いだったのですけど。
何処かで辻褄を合わせることにして……今は仕事がせっついているので、軽くだけ。
で、五年も刊行していない私がなんの仕事をしているのかというと、下読みとか、それ以外の無記名のライター仕事みたいなものです。
今やっていることについては、ライターなのか下読みなのかは明確にしません。というのも、『今は賞の下読みしています』などと書くと、締切などから逆算して、何の賞をやっているかが解ってしまう(可能性がある)からです。
下読みの仕事については、自分が何をしているのかなどはSNSで書いてはいけないですし、それはライター仕事も同様です。
だからそういう……今何をやってるなどということは、こういう記事でははっきりさせません。
下読み、無記名記事以外にも色々とあります。
そういうわけで、今の、今日のこの記事を書きながら私が何をしているのかは語りません。
ご了承ください。
で、タイトルに下読み仕事などと書いたのは、ライトノベル関係で興味を持たれるようなことは何かといえば、これのことかなあって思ったからで、特にそれ以上の意味はありません。
それで下読みという仕事――この場合の、賞の選考の下読みについては、今更説明するまでもないですが、一応説明すると、小説の賞に対して投稿された小説を読み、選考する仕事です。
編集部の外部の下読みが関わるのは、たいがい一次選考までのようです。いっぱい賞も編集部もあるので、ここらの詳細は……まあ、「色々」というのが無難かもしれません。
箱(ひとまとめにされて渡された分)から一本だけ選ぶというものもあれば、ランク付けするだけの賞もあります。
文章だとかアイディアだとかを細かくランク付けする賞もありますし、そういうのがない賞もあったりします。
つまり本当、色々です。
この下読みについて、おかしな下読みが混じってる可能性などもたまーに指摘されることがありますが……どうなんでしょうかね。
噂では、これこれこんな感じの下読みがいて、面白さの基準が無茶苦茶で――みたいな話も、あるはあるです。
ただ、噂でしか聞かないので、真偽の程は不明です。
私もそのような噂されるような、おかしなことをしないようにしないと心がけてますが……。
それで下読みすることになる投稿作についてですが、かつては「九割はゴミのようなものだった」とか、たまにネットに書き込まれていたものですが。
私の体感では、少なくとも私が下読み仕事をしだした2018年以降では、七割から八割のものは、賞によらず普通に読めます。私の基準がガバいという可能性を考えても、それでも「九割がゴミ」みたいな話ではなかったので、初めて下読みした時は驚いたものです。
確かに、すごく面白いと断定できるほどものは少ないですが、先述したとおり、七割から八割は、問題なく読めるは読めます。
普通に読めます。
この話を先達の、20年近くやってる方に伺うと、昔はたしかに八割から九割がろくら日本語になっているかどうかも怪しいものがあったりしたが、2010年前後からだいぶん様相が変わって、今はその方も、私と同じような体感なのだと言われてました。
八割くらいが「普通」で、残りの二割近くが「良い」で、一割の半分……五分になるかどうか解らない範囲に、「凄く良い」と「どうしようもない」のがある……という感じです。
あくまでも、私のここ数年の体感です。
ライトノベル系の賞では、そこらの比率はほぼ同じように思います。
非ライトノベル系の賞だと、また違うんですが……。
この変化については
「小説投稿サイトの影響かな」
とは、先述の先達下読みの方もおっしゃってましたが、まあありえる話です。
日々書いて、感想などを聞きながら書き直したり、また他のひとの人気作品などを読みつつ分析し、書き、直し――を繰り返すわけですから、そら上達もするでしょう。
これについては、私の元担当編集さんに話すと
「近年は投稿サイトで良い作品は、賞に出される前に見出されることがむしろ普通になっているから、本当に上手いひとは賞に出す前に、さっさと書籍化している可能性があるですね。むしろ全体の平均値は上がっていても、頂点はそういう意味では下がっている可能性も?」
とか、身も蓋もないことを言われてました。
あくまでも可能性の話ですし、最近は書籍化経験のある方の作品を下読みで読むことも増えてます。
プロ作家が投稿することも昔からあることですが、近年はよりみなさま、フットワークが軽くなっている印象があります。
「これ30年前なら、普通にちょっと手直したら刊行できたかも」
なものも度々見かけるようになりました。
そういうのでも、やむをえずに落とす……なんてことすら起こります。
ワナビの世界は、日々過酷になっているなあ、などと他人事みたいなことを書きつつ、とりとめもなく終わります。
※註1 電撃文庫では、公式にはライトノベルという言葉は使わないことになっている。ライトノベルの入ったタイトルは普通に刊行しているのに…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます