第139話 介護施設の理想と現実⑤

ついに介護施設側との対話が決定


女性と、従姉の女性の施設側に望む事が


『人生の先輩であるお年寄りの尊厳を奪う数々の行為を謝って欲しい』


『介護サービス会社側の職員達への態度を謝って欲しい』


の二つであった


関係者一様に同じ事を思ったのである


『 自分達の事も施設側に説明を求めなさいよ』


と。 二人は純粋で、己の事よりも、まず他の人の事を 考えてしまう様な女性であったのだ


コロナウイルスの感染防止策として、大事な話し合いをリモートで話し合いで行わなくてはならない上に。密を避ける為、二つのグループに分かれて話し合いをする事にしたのである


第一応接室に


女性、女性の従姉、女性の父親。 私の勤務先の雑誌社の上司の女性


別室には

施設側からは施設長と介護サービス会社の社長


彼女の父親の


「人生の先輩であるお年寄りの尊厳を奪う数々の行為を、貴方方はどの様にお考えですか?」


の問いに


「本当に不徳の致す所で 、今後二度と、この様な事が起こらない様に気を付けます」


施設長のあまりにも薄っぺらい、上辺だけの謝罪に


憤りが込み上げて上げた…と…

女性、女性の従姉、女性の父親。 私の勤務先の雑誌社の上司の女性は感じたそうである


話し合い前に、事前に現場の職員達のアンケートを求めたのだが


『市から、介護施設への配属を決められた。望まない部署だったのに…』


と、本音を書いている職員が数人いた


『 介護職員して誇りを持って仕事をしていますか?』


の問いに、施設長は「それは…」と言葉を濁した


「そんな…個人的な理由…お年寄り達には関係ないじゃないですか!」


「自分達の不満や、イライラをお年寄り達にぶつけるなんて…」


「お年寄り達は人生の先輩なんですよ?お年寄りの尊厳を奪う様な介護をするなんて…」


彼女達の叫びはもっともな事と思う


「 どうしたらその様な考えになるんですかね? 市の職員の仕事の中に、介護に携わる部署もあると分かっていたんじゃないんですか?」


彼女の父親は問い掛けた


「社長さん」


「はい…」


「貴方方は会社と介護施設側との関係を優先にして…娘達の話を聞かず、事実関係を調べる事無く、守る事もせずに、施設側と揉め事を起こさない様にと釘を差したんですよね?」


「…申し訳ありませんでした」


介護サービス側も万事この調子


視界の隅で泣いている娘さん、姉の子供である姪を想いながら。何も分かってないんだ…この人達は…と感じたそうだ


娘が入浴介助中に溺れた時。姪が倒れた時。明らかに施設側が悪いのに認めようとしなかった事


言い逃れ出来ない確固たる証拠を掴む為に逐一 言動を録音して残す事にした幼馴染みの男性


彼女の父親はTwitterで発信し。女性と、従姉の女性は必死に日記に残して…


確認済みであるか尋ねた父親


「半年前、警察が動かない事を良い事に『事実無根な事で、おかしな主張は止めて頂きたい』我々の訴えには耳を貸そうとしないで…『娘さんは、自分の身を守る為に我々の方に罪を被せ様とした』」


家族側が作り話をでっち上げた。と言い放った施設側に、事実をねじ曲げて罪を被せ様としたのはどちらかと訴えた父親


暴行の疑いのある職員について


二人を目の敵にしている遠因として…幼馴染みの男性が勤め初めた二年前から『ありえません』と、施設の内情に意見をし続けた事を心良く思っていない事


女性と従姉の女性を庇う言動をした時から、感情的になった事…己のイライラを二人にぶつけていたと、幼馴染みの男性は推測している


彼女の父親の叫びを一部変更し掲載させて頂きます


「あの日。…娘が病院のベッドに横たわり眼を瞑る姿を見た時の私の気持ち分かりますか?…愛しい娘を失う事があったら…怖くて堪らなかった…貴方方、施設側の矛盾した話を医療従事者の皆さんは疑問視して警察に説明したのに…娘は溺れた方を助けようとしたんだぞ?…なのに…貴方方の愚かな証言を嘘を真実だと…警察は信じて…何故なんですかね?正義はどこにあるんですか?姪が倒れた時も…表沙汰にする事無く隠蔽するつもりだったのでしょう?」


「入居者の方が声を上げて下さらなかったら…」


「 不正義が正義に負けるわけが無いと声をあげた私達が目障りだったのでしょう?《これ以上Twitterとかにおかしな投稿を続けるならば、覚悟してもらう事になる。と施設から言われたから》施設長…貴方の施設の職員は、介護サービス会社から注意を受けた。と装って迄、娘を脅迫という許しがたい暴挙に出たんですよ?『(男性に)会社に何も言わずに勝手な行動しないように』社長さん…自社の職員を守る処か止めさせ様とした…」


施設長.社長「申し訳ありませんでした」


この時に改めて、諸々の様々な理不尽から『娘と姪守ってやる泣き寝入りなぞするものか!』


と、誓いを立てたのだという父親


「(娘)は溺れたんだぞ!一時期は、記憶障害を負ったんだ!(姪)は十二指腸潰瘍を患って!(溺れた女性)尊い命が失われたかもしれないんだ!あんた達にも家族が…子供がいるんだろ!?もし子供が同じ様な目に合っても 平気で日々を穏やかに過ごす事出来んのか!?『そのような事実はありませんよ』『 原因はあなた達じゃないですか?』 嘘を付かれ隠蔽されようとしても 『はい分かりました』 そう納得して 諦められるのか!?我が子の為に真実を知りたいと… 相手の立場になって物を考えれば分かるはずだろ!?」


感情的になるまいと…ダメだと言い聞かせても…悔しくて涙が滲んだ…と


女性と従姉の女性は、この部屋から一旦離れた方が良いと判断した雑誌社の女性により、迎えに来た心理カウンセラーの女性と共に部屋を後にしている


「施設長…施設の入居者を一番に考えて、介護内容のあり方を改善する事が大切だ。とは考えなかったんですか?これ迄提示して来た証拠を認めずに、隠蔽する事に躍起になって…社長…職員を守る事より、施設側との関係を優先して…証拠を揃えて戦うよりも…職員は犠牲になっても構わないという事ですか?会社を利益を守る事に躍起になって…命より大切な事は無いんだ!ふざけるな!」


思わず感情的になった時に、父親の元にメールが届く


《お年寄り達に心から謝罪して、心を込めて介護をして頂きたいです。施設の職員に望む事です》


娘と姪からの要望であると伝えると


『希望に沿うように致します』


そう答えた 施設長と社長

「娘と姪の要望としてお伝えしたまでです。この先どの様に改善されるのか見させて頂きます。その上でその先の事は判断させて頂きます」


社長「分かりました」


施設長「申し訳ありませんでした」


その返答に、口先だけの反省なら誰だって出来るんだ。と感じたそうだ


人に伝える事が苦手な女性と従姉の女性は『話せなくなるかも』と自分達の想いを綴った日記を持参して話し合いの場に望んでいた…


しかし、ほとんど読む事無く頑張って想いの丈をぶちまけた彼女達に


「良く頑張ったな…」


と、誇らしさを覚えたという






























































 












































  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る