第47話 彼女達の不安の訳

風歌「るなちゃん何かあったの?」


るな『ふうちゃんは?何かあった?』


風歌.るな


小さい時から

『ふうちゃんとるなちゃんは双子みたいだね』


顔立ち、雰囲気…

お互いに相手に、何かがあったかな?

って…言わなくても分かっちゃうの


(話してみようか…)


るな『で、リョウくんに『俺にもその優しさ、分けてちょうだいよ…』って言われたの』


風歌「…るなちゃん!良かったね!」


子供の頃からリョウくんが好きなるなちゃん…

(何が不安なの?)


るな『あの…『俺が守りたいのは、るなちゃん。優しくして欲しいのも、優しくしてあげたいのも、るなちゃんだから』って…けど…ス、スキって言われてないもん』


風歌「るなちゃんを守りたい。優しくしたい。優しくして。スキとしか聞こえないから大丈夫だよ!」


私がそう言ったらるなちゃん少しだけ安心したみたい

(リョウくんたら大事な事言わないなんて…)


--

風歌「初めてみんなの部屋で『初めまして。凄く寂しい曲だね』って言われた時…も、2回目に『犬の絵を描いてみて下さいませんか?』『はい。描けたよ。ワンちゃん』『上手ね』ってと初めて会話を交わした時も…」


(優しい人なのね)


風歌「紙芝居の前にリモートで画面越しにね、私ね…前髪を切りすぎちゃったのをクイックイッって引っ張ってたら『風歌ちゃん?何してんの?』って。大笑いしたの」


とか


風歌「ヤマノエイシさんは《山乃英士》さんて書くんですって」


とか


お茶目なふうちゃんと山乃さんのエピソード…可愛い過ぎるよ


『オイラは、ライターの仕事をしています。冴多ちゃ…冴多先生よりお話を頂きました。お父さんの源本さん、御厨くん、るなちゃんの共通の思い。介護施設で起きた事をうやむやにしたく無いという思いに。風歌ちゃんの思いに…協力したいと思いました』


ふうちゃんを救いだしてあげて下さい…


風歌「『あぁ抱きしめてあげたいよ…』って…」


るな「凄い真っ直ぐな思いだね『あぁ抱きしめてあげたいよ…』それってスキって事だよ。大丈夫!」


端から見るとスキって分かるけど…スキがほしかったよね?

--

るな「ふうちゃん他には何があったの?」














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