第43話 あの日の出来事

思わず感情的になってた…


風歌「あの日…曖昧なんです…入浴介助の時、お年寄りの洗髪や、身体の洗い方の介助を市の職員が二人。介護サービスの職員が一人。着替えの介助に市の職員が二人。介護サービスの職員が二人。そして湯船に浸かっているお年寄りの見守りをする市の職員が一人…」


何回もリョウくんが話してくれて、るなちゃんが日記にまとめていてくれた…


風歌「市の職員は私語をしていた…洗い方をしながら…見守りの職員は時にお年寄りから目を離して…るなちゃんは洗い方をしながら怖かったって…リョウくんは脱衣場で着せ方を。市の職員が余り動かないから奮闘してた。私は着せ方をしながら『湯船から上がる』と合図があるとお年寄りを向かえに浴室に行く係を…嫌な予感がしてたの…案の定一人のお年寄りがバランスを崩して湯船に沈んでしまわれて…」


私はその後…どうしたの?


英士『風歌ちゃんは『危ない!』って叫んで助けたんだよ』


風歌「るなちゃんが日記に残してくれていたんです。リョウくんは…山乃さんと同じ事を何回も言ってくれました。でも私、曖昧で…るなちゃんの日記を読みますね…」


《 私語ばかりして、お年寄りを見ていない市の職員達…私は怖かった…来栖(くるす)(女性)さんがバランスを崩されて…ふうちゃんが『危ない!』って叫んで湯船に入ったの。来栖さんを助け様と…私は洗い方で場を動けなくて…怖かったのでしょうね。来栖さんは、ふうちゃんが助けて身体を支えたのだけどバタバタとされて…ふうちゃんは支え切れずに…着せ方をしていて動けずにいたリョウくんが、手の空いたタイミングで浴室へ…『オイ!何やってんだよ!ふざけんな! 』叫んで、ふうちゃんと来栖さんを助けてくれたの》


英士『風歌ちゃん頑張ったね』



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る