第24話 微妙な関係


今日は紙芝居の日


俺は、倫さんと共に病院に向かった


『リモートで見て頂く事になります』


って説明受けて、応接室に入ると山乃さんがいて…直前に聞こえてきた山乃さんの大爆笑


俺達に背を向けて座っている先の画面にはふうちゃん…大爆笑する程の何かがあったって事だよね?


倫さんも一瞬、微妙な表情をして、息を飲んで…


胸の奥がチクりとした…何だろう…山乃さんとふうちゃんの目と目で会話する感じ…


ふうちゃんと、山乃さんが出逢った時から…気が付いてた…


ふと、気配を感じたのか山乃さんは、後ろを振り向き


英士「こんにちは」


倫「こんにちは」


涼也「こんにちは」


倫さんが、山乃さんの座るのソファーセットの、はす向かいの席に座ったから、俺は山乃さんの隣に…


ソファーに座ると


風歌『リョウくん?』


ふうちゃん…


あ、目を潤ませてくれるの?


風歌『るなちゃんは?』


涼也「るなちゃんは家から紙芝居を見るから」


瞬間、表情を無くしてしまったふうちゃん…


鋭いふうちゃんだから、るなちゃんに何かがあったって感じ取ったのかも…


--


小学生の一年生の時に数人で集まって、良くある話題


『だれがすき?』


の話題


無邪気に、クラスの女の子が


『るなちゃんはみくりやくんだよね?』


『イエーイ』


本人が言う前にさ…


可哀想に人見知りな、るなちゃんは恥ずかしそうにさ、うつ向いちゃって…


空気読めないの?今度はふうちゃんに


『ふうちゃんは…』


風歌『わかんないのっ』


『ふうちゃんはだれがすき』


を遮ったんだ…


るなちゃんは泣き出しちゃって…悲しい表情でふうちゃんは困った様に…


だから、ふうちゃんの好きな人は聞けなかった


いつも3人でいた


ふうちゃんは、るなちゃんと一緒じゃなきゃ俺と遊ばなかった…


るなちゃんも、ふうちゃんと一緒じゃなきゃ俺と遊ばなかった…


微妙な関係…その時以来


俺の中で、ふうちゃんの心の中には誰がいるの?


その気持ちがあるのを、ふうちゃんも、るなちゃんも分かっていて…


微妙な関係が崩れ始めたのを、俺は感じていた…


何か、別の感情も芽生え始めたのも感じていた…


--


風歌『るなちゃん…』
























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