第17話 それぞれの戦い⑦~るな~

え?ビックリした…


食事介助の時に、介助する側の都合だと思う…市の職員がお粥の上になんと…薬を上にのせたの


思わず、近くで別のお年寄りの食事介助をしていたふうちゃんと 目を合わせてしまって


私は、桜王るな。 介護の専門学校に二年間、同い年の従妹の桜王風歌…ふうちゃんと通い(私は7月生まれ。ふうちゃんは1月)一緒に介護施サービス会社に就職したの


会社が委託を受けた市立の介護施設に、私達は勤める事になった


-帰宅後-


風歌『これはもう いじめの域を超えてない?』


るな『信じられないよ』


風歌『『食べなさい』ってお年寄りに言ったのよ?』


と言われても、口を開ける訳がないと思う


それで介護者が、お年寄りを怒るのはありえないでしょう?


可哀想で 見ているのも辛かった…


『アナタ達も、そのように介助しなさい』


と言われても…


同じ会社の、先輩の介護職員等が睨んで来たりしたのには


(それになぜ慣れてしまっているの?)


と憤りを覚えたんだ


私はなるべく初めにご飯に薬が混ざらない様に、薬だけをスプーンに乗せ口に運んで頂き、素早くお茶を飲んでもらって


その後少しでも美味しく食事をしてもらおうと… ふと、ふうちゃんを見ると同じ様にしていた


『ねぇ、言った通りにしてくんない?』


--

体験しなければと…


風歌『ご飯の上に、風邪薬を粉々にして乗せて食べようとしたの』


るな『私も…』


もうほんの一欠片も …米粒一つに一粒の粉が乗っていても飲み込める代物ではなかった…

--


涼也『 何回もお伝えしてますよね ?その様にして食べるのなんて無理だって。 同じ様にして食べてみて下さいよ。分かるから』


同じ介護サービス会社に1年前に就職していた、幼馴染の御厨涼也…リョウくんくん


なのに何故か、同僚達が


『波風を立てないで』


市の職員の、介護サービス会社の私達に対する横柄な態度に日頃は憤っているはずなのに…


-


私はリョウくんが、助すけてくれて嬉しかった…


ふうちゃんを想っている…リョウくん…











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