幸せチャレンジ! 一年生。

れなれな(水木レナ)

幸せはそばにある

 今日、ノートPCでツイッターをしていたら、足元に猫がころんころん転がって、足首にちゃいちゃいっとちょっかいかけてくるのが、くすぐったくて、ああかわいいなって思った。

 だけど、適当にかまってツイッターを続けていたら、リビングから出て行ってしまった。

 すねちゃったのかな。


 幸せだったのになー。

 思うにつけ、もったいないことをした。

 スキンシップのチャンスだったのに。


 ようし、しきりなおしよ! 待っててね、愛猫。

 とは思えど、朝食を食べてないので、今かまいに行っても、とんぼ返りだ。

 また不興をかってしまうかもしれない。


 そこで、私は神棚にお水と塩、米をお供えして、お祈りした後さっさと朝食を――一口三十回噛むのだ――摂って、愛猫を探しに階段を降りて行った。

 いきなり、キッチンから階段を降りてってなんだと思われそうだけれど。

 わがやのキッチンとリビングは二階にある。


 私の部屋には――いない。

 ここには食事と眠る以外、用がないのだ。

 それか、私と追いかけっこして遊ぶ以外には。


 書庫にもいない。

 じゃあ、一番広い、母の部屋だ。

 ドアは――開いている。


 思ってふと、足元を見たら、愛猫がそこに寝転がってこちらを見ていた。

 待ちくたびれちゃったなーと、言っているようにも見えた。

 一抱えもある愛猫を抱っこして、ベッドに乗せる。


 けれど、愛猫はけじめのないことが嫌いだ。

 人間が寝る場所で、自分はくつろいだりはしない。

 かわりにお気に入りの長いすに寝そべっている。


 私はとっさに思いついた!

 これから百回、愛猫の背中をなでてあげよう、と。

 だけれど、よくみたらお腹を上に向けて寝ていた(ヘソ天という)ので、お腹を百回なでることにした。


 ふは! 幸せ! なーでなーでしていると、愛猫は二回ほど私を見やり、目があった。

 けど、抵抗はしなかった。

 濃密な時間だった。


 幸せは、小さなことから始めましょう。

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