特別じゃない僕達は

望んだはずもなく選ばれただけ

僕達がこの世に生まれた理由なんて

傷ついて傷ついて壊れてしまう

そんな自分を守る嘘、何も感じなくなった


僕は偽り、誰かが望んでつける仮面

本当の声を隠して幕が上がるのを待っている


壊れて壊れて 奪われた未来で

聞こえた声

消えてしまいたいと

教えて教えて 偽り続けた先で

泣いている声

変わらない毎日は続くだけ


報われぬ努力を続けて死ぬ

特別じゃない僕達には当たり前の事

すり減らした心が消えないように

そんな祈りを叶える、神様はいなかった


僕は見せかけの存在 何者にもなれない

本当の自分、晒して生きる夜明けを待っている


足掻いて足掻いて 耐え続けた未来

聞こえた声

まだ足りないと知って

壊して壊して 生まれ変わった先で

見えた光景

仮面を外して空に投げた


僕達は笑っていた……

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記憶の断片 一ノ瀬樹一 @ichinokokoro

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