第337話 獅子座 ♌︎ 攻略

ルイスは、座って無言で考える雰囲気。


牡羊座、牡牛座、双子座、蟹座が終わり残り8体。


「ルイス、次はライオンだな。」


グレンが、座ってから冗談っぽい雰囲気で言う。


「そうなのですよ。あのモフみに、埋もれた…コホンッ、何でもないのです。あれは、敵なのです。」


「おう、ごめんて。」


2人は、お茶をしながら冗談を言い合う。


12の冒険を行うことになった勇者ヘルクレスの最初の冒険は、ネメアの谷の化け物ライオンの退治であり、しし座に描かれているのはこのネメアの獅子であるとされます。最初、弓を使ったが利かず、棍棒で叩いたが砕けてしまいます。そののち、ヘルクレスは首を絞めて殺したとされています。


これが、獅子座の神話です。


さて、ここからはゲームの話。獅子座は、火属性でノンアクティブ。自信家な性格のオスみたいです。


弓と鈍器が、無効化されます。なので、レイはぶっちゃけ戦えなくなります。トキヤさんも、弓は封印なのです。さてさて、面倒ですよね…。


「ルイス、そろそろ行けるか?」


「はい、バッチリなのです。」




鋼の毛皮

遠距離攻撃無効化、打撃ダメージ半減。遠距離攻撃は、魔法ダメージも無効化に含まれている。また、武器の耐久値が減りやすく、壊れやすくなる。


ネメアの獅子

その凶暴性で、人族へのダメージ3倍。爪や牙が、装備に当たると耐久性が削れやすくなる。指輪や腕輪なども、破壊対象になる。


獅子の咆吼

その叫びは、敵の行動を鈍らせ仲間を呼び、スキルキャンセルしてくる。3回目で、確実気絶が入るので、妨害か防御をしなければならない。


威圧

その、自信家な性格で敵を睨み威圧する。具体的に言えば、移動速度低下や行動制限系のスキル。


範囲攻撃:絶対なる自信

その自信で、味方の全ステータスアップ。味方全員で、プレイヤーに襲いかかる。襲いかかる対象は、妨害や防御スキルが使えなくなる。また、プレイヤーがダメージを受けると全ステータスが低下してしまう。また、このスキルで気絶するとコンボ無効。


特殊スキル:化け物の意地

負けそうになると、火力が下がる代わりに防御力が上昇する。そして、仲間から力を分けて貰い、HPが回復する。HP回復時に、火力が跳ね上がる。




なるほど、武器破壊系デバッファーですか。


「嫌ダァー!この装備、お気に入りなのに!」


「強さ的に、装備を変えたら死ぬよな…。」


周りの声に、ルイスは困った雰囲気で笑う。


「自動修復機能付き、または不壊装備じゃないと安心はできんな。breezeとフリューゲル、ネメシスそしてネコネコと紫陽花のトッププレイヤーしか対策ができてないな。さて、どうするよ盟主様達?」


トキヤの言葉に、ルイスは考える雰囲気である。


鋼の毛皮は、前衛職にお任せする。遠距離攻撃職には、バフを担当してもらう。バフとデバフで、火力上げをして人数が居ないカバーをする。鍛治師が、補強や祝福を使い耐久温存させる。30%を切ると、鍛治師に耐久値を回復して貰うために後ろの人と入れ代わり攻撃をします。入れ代わりは、タンクのサポートと回復を同時に行う。直ぐに、戦闘復帰出来るように。ルイスも、当然だが回復に加わる。


「くぅ…、何気に削られるなぁ。」


ネメアの獅子は、攻撃して防御スキルの繰り返し。


「シールド強化!人族多いし、ダメージ軽減は切れない程度にバンバン使って行け!初心者カバー、忘れるなよ。ルイス、範囲回復行けそうか?」


マッキーは、隣のルイスを見て言う。


「お任せください。」


ルイスは、詠唱して範囲回復を発動。


「ナイス範囲!」


「よし、まだ戦える!」


そう言って、走って行く攻撃職達。


「火力が、まだ欲しいな…。」


セロンは、苦笑した雰囲気である。


「まずい、士気が下がり始めてる。」


マッキーは、息が詰まりそうな雰囲気だ。そして、ルイスを見て申し訳ないとジェスチャーする。ルイスは、無言で優しく微笑むと首から掛けてた指輪を外す。そして、双神の刃を使いアズライール発動。


「汝らに、死の祝福を…」


ルイスが、そう呟くと嬉しそうな声が聞こえる。


「さあ、行きますよ。」


『おう!』


全員が、嬉しそうに答えた。


「流石、盟主様…。いろいろ、助かった。」


マッキーは、申し訳ない雰囲気で笑う。


獅子の咆吼で、動きを鈍らせるが今の彼らには効かない。直ぐに、レジストして来る。仲間が来ても、プレイヤーにとっては的が増えたに過ぎない。スキルキャンセルされたら、短縮バフを使いつつ別スキルを使っていく。気絶も、タンクがカバーが間に合っている。これには、困惑するネメアの獅子達。


そうなると、威圧は立場逆転するので無効化。


範囲攻撃:絶対なる自信で、ステータスを上げるがルイスは旗を掲げてバフ強化を先頭から指示。直ぐに、旗を消して獅子達を吹き飛ばす。


ここは、バッファー達の勝負時である。


いかに、獅子達のデバフを無かった事にするか。時折り、デバフを使って相手の足を引っ張りつつ、駆け引きが始まる。指揮するのは、烏丸である。


「待つでござる、今はデバフが良い。2分後に、バフにして揺さぶろうではないか。その方が、ルイス殿も指揮を取りやすかろう。ふむ、それで良い。」


「烏丸、そっち丸投げする。」


マッキーは、真剣に言う。


「任されよ。」


烏丸は、マッキーを見る事なく言う。


「防御•妨害は、無理だし1人でも気絶したら。」


「バフ開始時、マインドハイアップとレジストアシストお願いします。持ってない人は、チャージングマインドで良いです。これで、気絶によるコンボ切れは無くなるはず。回復は、バッファーに合わせて強化回復ください。烏丸さん、バフカウンター気をつけて。後は、そちらにお任せします。」


ルイスは、一度下がりそう言うとまた先頭に戻って行った。マッキーは、なるほどと頷き笑う。


「アドバイス、感謝でござる。確かに、気絶対策にマインドは上げておきたいでござるな。マインドが上がると、気絶などの精神攻撃が効きにくくなるだけでなく、スキルキャンセルも防げるでござる。」


烏丸は、感謝してから困惑するメンバーに説明している。納得した、彼らは楽しそうに笑う。


特殊スキル:化け物の意地は、火力が上がった彼らには関係ない。仲間も倒しているので、HPもそこまで回復しない。しかし、火力は戻ってしまう。


勿論、妨害や防御が使えるので大丈夫なのだが。


「さあ、全力で頑張ってくださいね。」


ルイスが、可愛いらしく言うと士気が上がる。


「行け行け!どんどん、攻撃だぁ!」


マッキーも、攻撃しながら笑って言う。そして、残った獅子2人は落ち込みながら空へ帰った。

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