第74話 やくもに乗りて 2

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夕暮れの とばりかかりて 川べりを 振子電車は しゅくしゅくと行く


偉人の名 つけられし駅 離合せり やくもの出会い 色はたがえし


節分を 前に控えし 週末の 金曜夕方 やくもの上り


トンネルも闇夜も差などあるものか ひたすら走る 国鉄やくも


あとふつか 残る冬の香 かげにひに


特別急行岡山行は 静かに高梁 発車せり




温泉の 効果は今もある模様 体ぽかぽか 心ぽっかり


複線に なりし陰陽 結ぶ線 やくもは一路 岡山に向け


暗闇の 進行方向右手には 高梁川の ゆるり流るを


よく目立つ 市長のいる街 そりゃそうじゃ


井原への 分岐点をば通過せり 清き音よりネオンの街へ


さあさもうすぐ 倉敷に着く 岡山までは あと十分


倉敷で 降りて一杯飲みたいが また日を改め 飲みに来ますよ


倉敷の うまい店には寄れないよ 今仕事です また来ますから


国鉄の型に塗られしエンブレム はるかかなたの昭和の香り


帰路車中 3本飲みし 缶ビール 〆はいつもの ラーメンの店


・・・・・・・・ ・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・ ・!




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