天使ちゃんとデートしよ!?
特に何の日とかではないけど今日は天使ちゃんに御呼出しデートとなった。
彼女はすでにけやっとくん像の近くに雪を足で蹴りながら俺を待ち望んでいるようだ。
「もう、おそいぞ?」
「ごめん。ていうか天使ちゃんが声かけるなんて珍しいね」
「まあね~。実はあれに乗りたくて!!」
彼女はEXPOシティの観覧車を指さした。確かに観覧車は俺も親と乗った依頼乗ったことがなかった。
「ああ! 観覧車。 いいよ」
そういうと、天使ちゃんは子供御用にはしゃぎだして俺の手を引っ張っていく。俺は微笑ましく彼女の背中を見つめていた。観覧車のスタッフさんに連れられてゴンドラに乗っかっていく。乗った時の揺れで驚いたものの二人向かい合って座った。
「ふう。なんか一年あっという間だね」
「ああ。天使ちゃんが俺んとこにきたのがつい昨日の事みたいだよ。」
「おじさんみたい」
「うっせえ。でも、こういう一日一日を大事にみんなと過ごせたらいいなぁ」
「二年生になったら一年生とも交流するんでしょ?」
「そうだな。ハーレム道は続いているんだ。一年生も増やしたいな」
「信男くん。なんかかっこよくなったね」
「ありがと。天使ちゃんはいつも可愛いよ」
「そんなのみんなに言ってるんでしょ~?」
「そうだよ~。でも、一人一人、みんなの笑顔が可愛いから言ってるんだからね」
「ずっと高校生のままでいたいなぁ」
「ずっとはいられないよ。いつかは離れ離れになって、違う道をいくかもしれないけど俺はみんなとつながっていたい」
そっかぁと天使ちゃんが外に見とれながら返答しているのを見て、俺も外を見下ろしてみた。もう観覧車の頂上までたどり着いていた。そしてゆっくりと地面へと降りていく。確かに観覧車の密閉空間は恋人の距離を短くする。夜のイルミネーションも雰囲気を醸し出していてキスしているカップルも見えてしまいそうだ。
「もうすぐ終わるね。何も聞かずにつれてきてくれてありがと」
「うん、どういたしまして。また来年もよろしくね」
「そうだ! 3が日のどこかで初詣行こうよ!?」
「ああ、いいね。誘っておこうか」
こうして、観覧車のひと時は終わり、その帰り道に俺はすぐに初詣の予定をみんなと組んだのだった。
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