オールドストーリーズ

HAKU

第1話 斑鳩高校

私は『刀鬼とうき』。

斑鳩いかるが高校の2年生。名前に鬼がつくがただの人だ。一人称は私だが、私は男だ。ここ、如月きさらぎ町は魔物が出るということで好んで来る人はいないが、私はたまたまここで生まれ生きている。魔物が出てもここに生きている人達は武器もある為特に問題は無い。

今日も、(他の街では平和とは言えないと思うが)平和な日で学校に来ていた。今は放課後だ。

「皆お疲れ様ですぅ」

やけにうざっだるい口調の女子が走ってきた。彼女は『キリィ』ここの高校の1年生で、口調がやたらウザイ。私はこういう女性は苦手だが、何故か放課後集まるメンバーの1人に私も入っている為逃げられない。

キリィ「あれ?刀鬼さんだけですかァ?」

刀鬼「あぁ、お前は移動が早いな」

いつも放課後に集まるメンバーで、私の学年がちょうど2年と真ん中なのと、2年の中でちょうど真ん中のクラスのため全員私の所に集まってきている。

「お疲れ様、まだ、全員ではないのか」

独眼の少女が次に教室に入ってきた。彼女は『死落しらく』。偽名なのか本名なのかは分からないがやけに嫌な名前だ。だが、彼女は3年生で私より学年が高いためそこにツッコミは入れられない。

キリィ「お疲れ様ですぅ。死落さん。」

死落「あぁ、おつかれ、キリィ」

死落さんとキリィは仲がかなり良いイメージだ。

「あれ?もうみんないたの。私が最後だったか」

彼女は同学年の『ほむら』。体が蝋燭ろうそくで出来た人間だ。他の街ではこの現象も珍しいと聞く。ここの人達は呪文が使えたり、妖怪のようなものもいる。

刀鬼「んじゃ、帰りますか」

私は椅子から立って下校を始めた。魔物のいるこの町では、1人でいるより集団でいる方が何かと良いことが多いのだ。

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