3月21日
まさか自分が勤めている店の最後を看取ることになるとは。最終日のシャッターをおろす役目を果たすことになるなんて、入った当初は思いもつかなかった。そもそもわたしが勤務し出した時は、めんどくさい先輩がたくさんいて、荒れてて、いつやめようかと思っていた。まさか自分が一番の古株になるなんて思わなかった。
やめようやめようと願っていたら、店自体がなくなるとは、不思議なものだった。
最後のお客さんは態度が悪くて、それもこの店らしくて笑った。
ひどい店、さようなら、ありがとう。
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「今日はなにー?」
「今日は催眠術の日〜」
でも催眠術にかかっていない人間なんているのかしら? みんななにかを信じてしまっているもの。
……文学的なことを言ってみた。
ミスターマリックを思い出したけど、あれは超能力、ハンドパワーだった。
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