偶像への応援コメント
企画にご参加いただいた折り、こちらの作品をご紹介いただきましたので、随分遅くなってしまいましたが、拝読いたしました。
私にも憧れの人がたくさんいますし、作中にもある通り、SNSで繋がろうと思えばいくらだって繋がれるんですが……駄目なんですよねぇ。どうしても近寄れない。憧れであればあるほど離れなければならない。
まさしくそんな体験を、私もついこの間したばかりなので、この真摯に紡がれた偶像に対する思いを読み進めるうち、思わず目頭が熱くなりました。
そう。偶像は偶像のままがいいんです。
ですが、憧れの気持ちを閉じ込めておくのはとても辛いですよね。
誰にも脅かされることのない純潔さと引き換えに、身を裂くような忍耐をしなければならない。
それが本望ならそれでもいいですが、やはり孤独な戦いになり、辛いですよね。
彼女は最後の最後で、その彼の戦いを、はからずも讃えてくれているような気がしました。
あ、伝わったのかもしれない。でも伝わらなかったのかもしれない。
そんな曖昧さが、この思い出を特別なものへと昇華させているみたいでした。
余裕があれば旧作もお読みいたしますし、新作が上がればそちらも読ませていただこうと思っています。
長い感想で申し訳ありません。
心に残る作品でした。
作者からの返信
長くとても嬉しい感想を、ありがとうございます!
憧れの人、近付きたいけど近付くか悩んでしまう人、そんな人との関係性は難しいものですよね。
偶像との関係性は、難しい。僕も近付きすぎたり、そんな後悔を繰り返しながら生きています。
この作品が、誰かの心を撃ち抜いてくれて本当に作者冥利に尽きます。
全部が全部自信のある作品ではありませんが、今後あげていく作品は自信を持った作品ばかりにしていこうと思っておりますので、末永く楽しんでいけると嬉しいです。
ありがとうございました。
偶像への応援コメント
【評価されるべき作品に、感想爆弾を投下します】企画に参加いただきありがとうございます!
感想爆弾を投下しに参りました。心の準備はいいですか?
・クラスにアイドルがいるけれど、知っている人は少ない。自分の推しだから知っている……これは役得なのでは? と思って読み進めますが、バラ色の学校生活というわけにはいかない。それどころか、林田恵と林メグを割り切って考えないといけないのに、上手くいかない。いつの間にか好きになっていたことに気付く。おそらく林メグはマイナーアイドル(アイドル業界には疎いので……地下アイドルと呼んでもいいのだろうか)に入るのだろう。応援したい存在が、まだ手垢にまみれていない。自分は彼女を支える数少ない人間の一人。こういう感覚って、結構身近なものなのかもしれない。これがアイドルではなく、まあまあ活動歴が長いインディーズバンドでも、マーケティングに失敗して鳴かず飛ばずだったゲームでもいい。読者としては、何かしらのルートでこの主人公に感情移入できそうな気がする。
・【SNSで繋がれる時代だ、離れるという感覚も薄いのだろう】→そうなんですよね! 半年ぶりくらいに直接会う友達でも、つい最近会ったような気がしてしまう。会わなくても繋がっていられる。でも、文面や音声よりも対面の方が、相手から得られる情報量はずっと多いんですよね。
・【仮卒期間】って初めて聞きました。学校には行かないけど在籍している期間のことですかね。最近の言葉なのか、地方によって違うのか。興味深い。
・【女の子というものは、誰しもアイドルなのだと思った。誰かに好かれた瞬間、それはもうアイドルなのだ】→僕は普段、恋愛小説を読まないので、こんな一文見たら悶えてしまう……! 好き。この一文好きです。
・【離れてしまうのが悲しいなんて、どうしたのだろうか。彼女とはライブハウスでも映像でも会えるのに】→この感覚、新鮮でした。クラスにアイドルがいるという設定自体、小説として目にするのは初めてだったんですが、その設定が存分に活かされた心情だと思いました。普通だったら「離れてしまうのが悲しい」で終わりなのに、彼女はアイドルだからいつでも目にすることはできる。それなのに、結局は悲しいと感じてしまう。あぁ~これは切ない。
・【いつもの帰り道、いつもより遅いペースで歩く】→歌詞みたいで好きなフレーズでした。
・神社へと続く階段に座り、二人は語り合います。卒業式の喧騒を抜け出してきて、偶然にも二人きりで。読み進めてきて良かった、これはおいしいシチュエーション。とても自然で、ごく静かに、言葉少なく……ぽつりぽつりとした会話の中に、林田恵の探るような話しぶりと、悟の気まずそうな感じがあって、もどかしい。アイドルとしての彼女にではなく、林田恵その人に対して動揺する。読んでいるこちらもなんだかモゾモゾしてしまう。
・【それを確認したかったんだ】→林田恵、もしや、神社にいたのは偶然ではないな……!?(邪推)
・【神は死んでいない。地下のライブハウスにいた】→これは恥ずかしい。いいぞ悟、そのままの君でいて。
※ ここから発狂タイム
・【今だけこの瞬間だけ許してほしい。彼女へ向ける恋心を、彼女への想いを】 → おい何考えてるんだやめろ悟 → 【「林田.......!」】 → 何呼び止めてんだよぉ! それ以上突き進んだら今まで積み重ねてきたものが……そこらへんに転がってるお安い恋愛小説になっちまうぞ! → 【好きだから!】 → やらかしたなお前 →【アイドルの林 メグ】 → よくやった、それでいいんだ、悟……
※ 発狂タイム終了
・からの、【数年後の今でも、アルバムのメッセージは読めていない。僕の偶像崇拝は終わらない】の締めくくり、最高でした。もう本当に最高でした。別に登場人物に幸せになってほしくないわけじゃない。だけど、このお話においては、悟にはこうあってほしかった。林田恵との関係が今後どうなるかは分からない。だけど、林メグとの関係をきれいサッパリ捨て去ることはできないし、何もかもリセットして前を向いて歩いて行こうなんてこともできない。【偶像崇拝は終わらない】のだから。まるで呪いです。この青春の薄暗い面を見せてくださったことに感謝です。大好物です。
前回の企画と今回の企画で二十作ほど読んでいるのですが、個人的ベスト3に入る小説でした。一位かもしれない。企画を抜きにしても記憶に残る小説でした。もっと読まれてもっと評価されるべきだと思うんだけどなぁ。みんなハピエン厨なのか? いいじゃないかハピエンじゃなくたって! これが青春ってもんじゃあないのかい……!
以下は、ちょっと気になった点。(「直してね」と押し付けるものではないです)
・【変装】と【変そう】で表記ゆれがありました。意図的だったらごめんなさい。
・【正直に僕”の”一番楽しみにしているのは】→「正直(なところ)、僕”が”一番楽しみにしているのは」でしょうか。
・【彼女の達の】→「彼女達の」かな。
・【彼女も彼女も同じ存在なのだ】→「彼女(林田恵)も彼女(林メグ)も同じ存在なのだ」という意味で読んでいいですかね? それとも誤植?
というわけで、感想爆弾はここまでです。
ここからは余談ですが、実は髙木さんのツイートとnoteもちらりと拝見しました。僕は作品の背景にある作者の思いを覗くのが好きで(変態)、作品にどう反映されているのかなと考えたりします。髙木さんのツイートですが、まさに『呟き』という感じで、静かに眺めていられるのが心地良いですね。同時に、「どうしようもない満たされなさ」みたいなものも感じました。いや勘違いかもしれないけど。僕は満たされている人を見るとその人にあんまり興味が湧かなくなってしまうので、髙木さんのツイートは結構好きです。中学生のときに付き合っていた女の子のことを思い出すツイートを見て、また悶えましたね(ド変態)。
作者からの返信
読んでくださりありがとうございます。とても素晴らしい応援コメント、レビューありがとうございます。僕の自信作であるこの作品を好きになってくれて、こんな素晴らしいコメントを下さり、励みになります。
僕自身、結末がハッピーエンドでなくてもいいと思います。この登場人物達はきっと、幸せだと思っているので。
当該箇所直させていただきました。
彼女と彼女の所は誤植ではなく、その通りの意味です。
この作品がもっと多くの人へ届けばいいと思っております。そんな中この言葉達感想達は、物語にとって幸せなものです。
本当にありがとうございます。
偶像への応援コメント
独特な感情の表現が素晴らしかった。