冒険者編

0章-00話 プロローグ

 朝は日が照り付けるのが早いこの辺り、中原では深夜はかなり冷えて朝昼はクッソ熱いそんな天候だ。

 このPTパーティーは大型の移動手段があるから、まだましな方であると言える。徒歩で動く連中や、小型の移動手段しか持たない連中もいるからではある。


 中古だがFPt(フローティング・パワー・トレーラー)を入手できたのが、運が良かったのだろう。

[FPt/Pt(パワー・トレーラー):全長三十メートル程度、全幅十二メートル未満、全高七メートル未満、本来は長距離輸送用かMMマジック・マシンを積むために存在する]


 FPtを宿舎代わりに改造して寒暖を凌いでいる。又シュキュレシュア方式の循環水系器を積んでいるので、水は使いたい放題だ。

 本来は異界や専門の空間航法を使う船に、よく積まれているものだ。



 客間も、六人分程度ならスペースは取れている。

 全ての乗り物はマップテックエンジンなので航続距離も、光さえあればほぼ無限大に移動できる。逆に内燃機関のようなものは、既にこの世界では使われていない。


 都市間を移動するのに時間はソコソコ掛かるが遠くへ行くにはM-FPTミドル-フライング・パワー・トランスポートの貨物便で移動すれば良いし、それもそんなに高くはない。人貨兼用だから安いのだ。


 まあ今は地面の上を(荒れ地を)ひたすら浮遊疾走しているわけだがそれでも時速二百五十キロメートルは出ている。


 中古と言えるのはすでにフレームだけで、そのフレームも強化改造しているので中古と呼べるものは無いのかもしれない。


 そして基本飯類だけは十分に積むのが俺の流儀である、これを欠かして飢え死になんて真っ平ごめんだからだ。


 今の予定は今晩までに遺跡へ到着させて、危険がないか調べながらダンジョンアタックを開始する予定である。

 このため俺以外の皆は、今のうちに寝てもらっている。



第一章 第一話へ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る