第3話:幸せな国

さあ、三つ目の国に着いたところで、ふと思ったんです、なんか1人って凄く寂しいなって、私が元々寂しがり屋だったのかもしれないし、前はもう1人居たからか分かりませんが、凄く寂しいんです、そしてこの国に来てから凄くその寂しさが強くなった気がします。


この国の人達は凄く幸せそうなんです、友達と遊んでいる子ども達、休日でしょうか、デートを楽しんでいるカップルもみんな幸せそうです、そして、親子で買い物をしている人達を見て思ったんです、私の家族ってどんな人なんだろうって、私は全て忘れてしまったので親の顔すら忘れてしまっています、それが本当に寂しいなと思ってしまったわけです。


「……あれ?」

おかしいですね、雨も降ってないのに顔に水が、なんかどんどん出てきます、困りましたね。


「……おや、」

なんか、狭い道を見つけました、なんが薄暗くて不気味です、人気もないですし、折り返しましょうか、でも見るだけ見ましょうか。


「……うわ、なんですかここ。」

人が道で寝てます、すごい光景ですねこれ、

家が無いのでしょうか、これはなかなかに悲惨です。


出てきました、もう一生ここに来ることはないでしょう、もう二度と見たくないです、凄く闇を見た気分です、まぁ、でも仕方ないのかもしれません、この世に平等に幸せがあるとは限りませんから、実際私も記憶が無くなった不幸人ですしね、もう宿に帰りましょう、今日はもう歩く気分じゃありません。


次の日の朝はもう、すぐ支度をして国にから出て来ました、もうそんな見る所も無かったのでいいでしょう、さあ、次の国へ、私の旅はまだ続きます。





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