ある夏の日
姫亜樹(きあき)
ある夏の日
何処までも広がる青空に飛ぶ鳥はなく
照りつける太陽に吹く風もない
雲は遥か遠くで停止している
誰もいない道に陽炎たちが遊んでいる
世界が変化している事に気付かず
ぐるぐると同じところを廻り
進む気配のないぼくたちに
世界は答える
田の葉を揺らし風が吹き
ゆらゆら揺れる陽炎が
雲になって青空を埋め尽くす
やがて
バシャバシャと音をたてて
降り出した雨に
大地は削られ
また
悲しみが広がっていく
ぼくたちは背中を押されている
変化を求める世界に
ある夏の日 姫亜樹(きあき) @Bungo-2432Da
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます