03.09勘違いの末に
糞っ、終わらない。このままじゃ納期までに終わらないぞ。徹夜も覚悟する必要があるな。
偶然手に入れた
会長も動き出したみたいで、
この勝負、俺の勝ちだ。
◇◇◇
『ああ、その件ならだいぶ前に
納期より少し遅れてしまったが、漸く完成した。それを
俺は無駄に徹夜させられてたというのか、あの女に。
しかも、俺から
いや、待てよ……
……そうか、そうだったのか。だったら素直にそう言えば良いものを。
嫌いではないぞ、お前のその容姿。その容姿なら元は男だったってことも無いんだろうしな。
セフレ募集の件も、
それより……
俺は何ということをしてしまったんだ。俺を慕ってくれている女になんということを……
急いで撤回せねば。この際、俺の勘違いだったって事でいい。お前の為に泥を被ってやろうじゃないか。
◇◇◇
「
「うげっ、
「そうだな。まあ、そんな事はどうでもいいんだ。ちなみに、俺は
そうか。俺の名を呼ぶのを恥じらって……、だから
「じゃあ、お前の仕事を奪ったことか? だったら謝るつもりは無いから。お前の所為であんな思いを」
ああそうだとも。俺の所為で辛い思いをさせてしまったな。
「全部俺が悪かった。済まない」
「……やけに素直だな。なんか気持ち悪いんだけど」
解っているぞ。照れ隠しなんだろう。でも、もういいんだ。お前の気持ちは解った。さあ、飛び込んでこい、この胸に。
俺は両手を広げ、
「愛してるぞ、
「キモッ……」
「人目を気にする必要はない。自分の気持に素直になるんだ。さあ……」
一歩、
もう一歩踏み出す。すると
俺は一歩、また一歩と
「
「見苦しいぞ、
「何を言っているんだ君は……」
青筋まで立てやがって、そんなにこの女の事が……、だが悪いな、
「
「何を言っている、これはただの照れ隠しで……」
言われてみれば
ああ、こんな表情までもが可愛く見える。
だから、更に一歩、踏み出した。
「貴様、
ほんの一瞬だが、俺の体は重力から開放された。世界が回転し……、何回転したんだろうか。気づけば天井が見えていた。
水色のストライプ……
……
……
……
……
……
「黒のTバック……」
「はぁ、私のパンツで興奮できるんなら大丈夫だろう。さっさと起きな」
「水色のストライプはどうした」
「最低だな、君は。
「たーけーがーみー、お前もやり過ぎだぞ」
「済みません、ついカッとなってしまい」
このハイヒールは保健の――
「うがぁ」
「いつまで見てるつもりだ」
「やめろ、顔を、ぐぉ、踏むな」
「しかし、校内で堂々とスカート捲りとはなぁ。今時小学生でもやらんぞ。まあ、処分は覚悟しとくんだな」
「俺が……、スカート捲りだと?」
「自分で言ってたろ、水色のストライプってやつだよ」
あれは単なる偶然で……
何だ、周りの目が冷ややかだ。やったのか、俺が……、
「見損なったよ、
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