ついに人間に戻れるにゃ

 あれから1年半ほどトリアムと日本を行ったり来たりしていると、突然リビングに駄女神アルメエルが光臨してきたと思ったら、あのピンク一色の部屋に飛ばされてしまった。


「トラちゃんお久しぶり! ようやく身体が出来上がったよ。大変だったんだからね」


『ようやく読むものが無くなっただけじゃにゃいのかにゃ?』


「ギクッ! そんなことは……」


『まぁこの身体もそれなりに面白かったからいいにゃ』


「じゃそのままでもいっか?」


『いいわけないにゃあああああ! さっさと戻すにゃああああ!』


「どうしよっかな?」


『つべこべ言わずに戻すにゃ……』


「じゃ、戻っても定期的に本とDVDを送ってくれるかな?」


『そのくらいは問題ないにゃ』


「やったあああ! じゃ以前に話をしたように、身体はトリアムにいた頃の身体で少しだけ若くしておいたわよ。年齢が違うから賢者と間違われることは無いから安心してね。あとはその身体も寿命はトリアムの身体の寿命に合わせるからまだまだ日本との行き来も出来るから、しっかり新しい情報を送ってね!」


『身体は若くなるのかにゃ?』


「だって向こうのお姫様とイチャイチャするなら年齢差がありすぎるとロリ◯ンって呼ばれるわよ!」


『イチャイチャしないにゃああ』


「してあげないと可愛そうよ!」


『まだ彼女には早いにゃ……』


「じゃ転移門の魔法陣に身体を自動で入れ替える魔法陣を仕込んでおいたから、次にトリアムに行ったときにはもう猫の身体じゃないから気をつけてね! 洋服は最後に着た服がそのままになるようにしているから向こうへ行ったとたん裸なんてことはないから安心してね!」


『最初の服は着せてあるのかにゃ?』


「あっ……」


『あっじゃないにゃあああ! しっかり洋服着せておくにゃ』


「忘れていたわ、ちゃんと着せておくから……」


『よろしくにゃ……』


 あいかわらずの駄目っぷりだな……


「じゃ転移門の横に貢物用の祭壇作ったから、定期的に本とかDVDとか置いておいてね! リクエストあったらそこに置いておくからね! 今後はあまり直接的な介入ができなくなるから、よろしくね? もしも貢物なかったら転移先を違う魔王のいる世界へ飛ばしちゃうから!」


『横暴だにゃあ…… ちゃんと置いておくにゃ、なんだかんだで面白い人生を送れそうだから、駄メルには感謝しているにゃ、ありがとにゃ!』


「トラちゃんが珍しい…… わたしも向こうの世界を救ってくれて感謝しているわ! これからの人生も楽しんでね! じゃもう会うことも無いかもしれないけどまたね!」


 気がつくとリビングに戻っていた。次回には人間に戻ってトリアムに戻れそうだ。前回からもう8日ほど経っているから明後日にはトリアムへ戻れる。ちょっとワクワクするな!









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