島を購入するにゃ

 弁護士の新田と猫神薬局の中林を中心に日本政府と交渉をして群島を購入する計画をしているのだが、比較的近い場所で無人島が4つほど連なっている場所をさがしてもらい購入をした。


 大きく分けて猫島、犬島、兎島を作り、エサは船やドローンで運べる環境を作りそれぞれの島でゆっくり生活できるような場所を作りたいと思っているので、意外と場所が絞られてしまったが良い場所が見つかり群島まとめて10個ほどの島を購入した。今は無人島でも将来はボランティアスタッフで住んでもらったり、動物と触れ合える島という事で動物との共栄を考えていきたい。それらの整備費用等は結構かかるが中林の方でオークションに出しているハイポーションの売上がすごいことなっており、十分に実現可能なところまで来ている。


 猫神神社での保護も継続して続けて行くようにして、野良犬や野良猫の保護も国とのパイプをフルに使って殺処分0はすぐに実現させた。殺処分前に集めて全国各地にシェルターを作り有償ボランティを雇いながら快適な環境での一時保護を実現させた。


『まずは野良犬の予防接種をどうするかを決めるにゃ。新田はどう思うかにゃ?』


「今の資産からすると別に無償で全部にするのは全く問題ないが、仮に自分の家の犬を野良犬として連れてきてから無償でされたら公平ではないよな」


「じゃ一度保健所で預かって予防接種をしたら、別の地域で里親探したらどお? そうすればその犬を飼いたい人は自己負担じゃないと、どこの施設へ行くかわからないので欲しい人は自己負担で打つんじゃないかしら?」


『来夢もたまには良い事を言うにゃ』


「たまにってなによ!」


「予防接種とかその方向でまとめようか?」


『そうだにゃ、そっちはその方向でお願いするにゃ。問題は去勢をどうするかだにゃ』


「少なくとも島では天敵がいなくて、食事に困らないならとんでもない数に繁殖してしまうぞ」


『でもにゃぁ、この姿になって初めてそれはどうなのかにゃと思うにゃ……』


「予算や島の広さでは別にどれだけ増えても問題はないんだけどな……」


「ねぇトラちゃん、向こうの世界ではそんな魔法は無かったの?」


『魔法かにゃ たぶんそんな魔道具はあったはずだにゃ、でも1対1で作動するから全員に持たせないといけないにゃ』


「それってどのくらいの大きさなの?」


『魔石は小さくて良いにゃ、大きさはスイカの種くらいだにゃ』


「じゃ全員に入れる予定のICチップに掛けられない?」


『ICチップに入れるのはできそうだにゃ、でもICチップをここで作る必要があるにゃ』


「じゃICチップの入れ物をどこかの会社を買収して作らせない?」


『そうだにゃ…… 少し考えてみるにゃ。でも今日は来夢どうしのかにゃ』


「なにが?」


『すごいまともだにゃ……』


「ひどい……」


『あれだにゃ? 新田に良いところを見せようとしてるんだにゃ?』


「トラちゃん? 何を言っているのかな?」


 真っ赤な顔で、手をワシワシしながら近づいて来たので新田の後ろに隠れた。


『図星だにゃ……』


「そんな事はありません!」


 そう言いながらワシャワシャされた……


 ICチップを入れたら子供が出来ないのも問題なので、島に入る場合のみ子供の出来ない機能をもったチップができないかを考えてみようと思う。そういえば昔読んだ小説で異物除去の魔法で子供が出来なくなる魔道具とかあったけど、同じような感じで作って島に張る結界で認証して結界内はそれが発動するようにしよう。結構たくさん作らないといけないし、ICチップの大きさに魔石を加工して魔法陣を転写するのも手間がかかりそうなので、それらを自動で行うような魔道具を開発する方がいいだろうな……

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