来夢の性格

『それでにゃんで死ぬんだにゃ? それ思い切り違法だにゃ! 死んだら負け犬になるにゃ! 何か資料とか持ってないかにゃ?』


「一応色々ファイルにしているのがあるし、話し合いとかも全部レコーダーに録ってるけどたぶん使えないよ」


『にゃんでそれ使わにゃい?』


「ちゃんと書類揃ってるから訴えても無駄だよって言われたから駄目かなって?」


『それ、誰に言われたにゃ? ローン会社じゃにゃいよにゃ?』


「……ローン会社」

 俯きながら小さな声で呟いた


『はぁ…… お前バカにゃ? ローン会社がまともに言うわけないにゃ…… もしかして騙されやすいのかにゃ?』


「そ、そんな事は無いと思うけど……」


『借金が無くなれば死にゃにゃくて良くなるんだにゃ?』


「もう1人の友人に迷惑かからなければ勿論まだ死にたく無い。まだまだ読みたい小説も沢山あったし……恋愛とかもしてみたかった……」


『とりあえず現状把握だにゃ!持っている資料はどんな資料があるにゃ? 最後の給与とか退職金の明細やローン会社に払った書類はあるかにゃ?』


 トランクを開けて書類とスマホを出してきた。


「これが書類一式で明細はスマホの中にある」


『とりあえず全部見てみるにゃ、書類は俺はめくれにゃいから来夢がめくってにゃ』


 資料を1枚1枚確認をしていくが、完全に騙されていようだな! ローン会社よりも総務だった女が偽造しているみたいだな。連帯保証人の欄に書いてある中野真理って名前が来夢が言っていた友人の名前のようだな。

 印鑑証明の印鑑も微妙に違うから、印鑑を偽造しているな……


『このにゃまえも印鑑も書いたり押したりはしてにゃいにゃ?』


「うん……」


『スマホを見せるにゃ』


 給与明細を確認するが過去の分を含めて残業代が全く無い。そんな会社無いだろ?残業代含んでいるような金額でも職種でも無いしな、ここでも騙されている気がする。


『会社って何時に行って何時に帰って来てたにゃ?』


「会社は8時出社だけど掃除とか誰もしないから毎日7時に出社して、終わるのは大体早くて8時くらいで、遅い時には午前様だったかな?」


 マジか……

 社畜の鑑だな……

 時給計算すると500円くらいにしかならないんじゃ?今どきの高校生の方が時給遥かに高いよ。証拠があればいいんだけど、タイムカードとかは会社だよな?


『出社してた証拠はにゃんかあるかにゃ?タイムカードとかにゃいか?』


「タイムカードは全部写真に取ってあるし、セキュリティのカードで出入りもわかるし、パソコン履歴で会社にいたのはわかるかな?」


『それだけ揃ってにゃんで残業代請求してないにゃ?』


「えっ?残業代は給与に含まれてますって説明だったから……」


 はぁ~ だめだこりゃ~カモがネギ背負って踊ってるわ……


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