最近のネット小説の流行について

teardrop.

別に文句は無いんだ

つらつらと思うことを書いているので取り留めがないです。偏見が多分に含まれます。


ネット小説大賞受賞!

そんなキャッチコピーの作品を見かけることが多くなった。別に文句は無いんだよ。我々しがない物書きの中から、ダイヤの原石が見つかる機会が増えるということは業界全体として素晴らしい事だと思う。

問題は石ころとダイヤの原石の見分けの付かない編集がいることだと思う。いや、多分書籍化してる作品は面白いんだと思う。プレビューが多い作品を書籍化してるんだから、それを面白いと思っているファンがいるわけだ。

言いたいことがあるのはそこだ。面白いから書籍化してるのではなく、ファンが居て儲かりそうだから書籍化してる作品が多いように思う。

何かこの世界おかしくなってきてるなって事を言いたいだけで、作家にケチをつけたい訳ではない。その上で言いたい。


書籍化してる作品ってシェアワールドでもしてるのってくらい世界観が似通っていないか?

ドワーフ!エルフ!魔法!異世界!奴隷にハーレムに剣に魔物。おいおい、僕の考えた最強の小説ですか。詰め込み過ぎだろ。

おまけにやたら爽快に敵をボコボコにして薄っぺらい正義を語るキャラのなんと多いこと。いや、これはちょっと文句付けてるな。カットで。

拙作のわたしは婚約を破棄する、も名前だけで初速が段違いであった。みんな好きね、婚約破棄。今日も人の不幸で飯がうまい。


そんなコピペワールドが横行していく中で、わたしはそういった話を読まなくなった。だって何読んでも文章構成力以外の変わりがないんだもの。

1.まずなんか不思議パワーで異世界に転移する。

2.なんやかんやあって生活基盤を築く。ぶっきらぼうだが優しい宿屋のおばさんとか出てくる。

3.釣り合う筈もない美少女と必ずエンカウントして、何故か仲良くなって行動をともにする。

4.日常回。ちょっとした事件が起きたりする。なお緊迫したシーンも、どうせ主人公がドヤ顔解決してしまう。3に戻る。別の街に行く場合は2に戻る。


大体こんな感じの印象を受ける。これは面白いのか?果たして人生の限られた時間を割くほどの物なのかと考えた結果、タイトルで切る事が多くなった。


何故主人公はなんの運動もしていなかったのに鉄の剣を振り回せるのか、とか。そもそも中世とか言うくらいなら鉄より青銅じゃねーの、とか。ナイフとフォークなんて近世からでそれまでは手掴みだし、服装だって中世男はタイツだったしゲルマン民族が居なけりゃ足を通すところが2つに別れたズボンも無いしモンゴルで戦争してなきゃそもそも西までゲルマン民族行かなかったし、異世界でズボンに至った経緯って一体何やねんみたいな。トーガ巻いてる古代ギリシャ人みたいな服装なら分からんでもないけど。国家形態だって昔は都市国家が多かったんやで。

あとは主人公はなんでそんな合理的な考え方出来るのに現代で起業とかしてないのか、とか。気になる点は多々あるけれど、まあフィクションだもんね。現実的じゃなくて良いのか。


とまあコピペワールドに凄まじい偏見を持った人間が書いてる話なので適当に流してくれていいんだけど。


じゃあ面白い作品ってなによ。わたしは最近のラノベはあまり読まないけれど、35小隊やら第4真祖やらは好きです。実力至上主義と紐神様はちゃんと新刊追っかけてる。炎髪灼眼のは全巻揃えたし、北海道の生徒会のはファンです。後書き長い彼のやつね。ゲーム部の方も一応全巻揃えてあるし、何やかんや読書ジャンルは幅広いように思う。

あとはラノベでは無いけれど指輪のやつや魔法学校の、吸血鬼に悪魔と人狼のも全巻読みました。定期的に読み返す程度には好きです。あ、ビジネス書やら論語とかも読むよ。


これを踏まえた上で面白い作品って何かを考えると…やっぱり作家の腕だ。世界観の構築もそうだし、字の文がとにかく上手だ。台詞回しは素人でも書けるが、情景や説明に関してはやはりプロは違う。

我々シロウトは、やはりそういった面では叶わない。でも面白さは別なところにもあるはずだ。


わたしはシナリオのオリジナリティーが一番大事だと思う。最初から言っていることだけど、あんたら自分で世界観考える脳は無いのかと。そういう才能ある人たちの作品は、往々にして面白いことが多いと思う。書籍化はされてない事のほうが多いけれど。なんでだろうね。


売れたきゃつまらない画一的な話、読者に面白く読んでほしければオリジナリティーある話が良い、とわたしの中では結論が出た。設定ゴリゴリに押し付けてくる作品は鬱陶しいけどね。字の文がのっぺりした説明だけって言うのはどうかと思う。


個人的には主人公がひとり旅する過程で二度と会わない現地妻作っていく話とか割と読みたい。ハードボイルドなやつ。多分需要あるよね。傷だらけになりながらひとりで前に進む主人公、誰か書いてくれないかな。



なんだかんだ言ってるけど、お前はどうなんだよと思われると思う。ぶっちゃけ、つまらんコピペ作品も書いている。VR転生とかね。書き始めたのはブーム前夜くらいだったけど、投稿に至る前にアホほど流行ったので投稿するのをやめた。主人公はハゲでスキンは虹色のヒーラーだったんだけど、今度供養してやらんとな。今読み返すと自分の作品でも最強系は鼻につく。

あとはゾンビパニック+帰還勇者とか。勇者の方の設定凝ってたら本編書くのダルくなって辞めちゃったけど、一応カクヨムにも下書き状態で数話ある。自然MP回復手段のない世界で、魂をMP化する事で誰かや何かから奪いながら魔法を使う感じ。結構面白い設定だと思ったんだけど、熱が消えてしまった。今にして思うとソウルサクリファイスみたいだな。やったことねーけど。


結構こんな感じでコピペワールドも書いてます。基本現代の話が多いけど、誰かと一緒の世界観が気持ち悪くて仕方ないからそうしてるだけです。


けつろん!

面白い話はたくさんあるのに、編集社が発掘調査をしていないのは問題。ぶっちゃけ業界全体が同じような話で停滞しきっている。


SAOみたいなブレイクスルーがもう一度起きるのを待つしかないのかな。

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最近のネット小説の流行について teardrop. @tearseyes13

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