魔王討伐?知らん。そんな事より武器つくろ。

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第1話 プロローグ

「ねえ!お願い!魔王討伐しようよ!

スコールの力が必要なの!」


勇者のパーティメンバーとなった幼馴染達が俺に魔王討伐しよう。と訴えかけてくる。

だけど、俺は。


「そんな事より剣作りたい。」


_____________________

これは俺がまだ小さかった時の話だ。

ある日この村に凄腕の冒険者達が来た。

確か凶暴なモンスターが急増し、討伐依頼が出されたのだ。

彼らは、村に居た冒険者達とは放っているオーラや装備品が段違いだった。


幼馴染達は見たことも無い冒険者達に憧れ、目を奪われ、将来絶対ああなってやろう!と皆で意気込んでいた。小さい頃は冒険者に憧れるのはごく当たり前のことだ。


だけど俺は他の所に目が釘付けだった。

冒険者達が装備している装備品だ。

無駄に装飾のあるけどめっちゃ切れる剣に、光っている剣。

中にはビームを出す剣なんてものもあった。

ちなみに聖剣もあったよ。

普通ならばあれを身につけ戦いたいと思うのだろうが、俺は違った。


(かっけぇ!かっけぇ!僕もあんなの作ってみたい!)


「ねえねえ!スコールもなりたいよね!?

なろうよ!冒険者!」


後に婚約者となる幼馴染が俺に話しかけた。


「いや。剣作りたい!」

そして俺の装備品を作る修行が始まったのだった。

_____________________

そして時間は今に戻る。


俺達は十五歳。この歳は本格的な学校に入る人が多数だ。

何年前だろうか?

幼馴染達は村に来た、小太りの僧侶に

「貴方達はこれから魔王を討伐してもらいたいのです!」

と幼馴染と親達に詳しく説明をしていた。

なんでもあの僧侶。王都からの使者らしい。

えっ?俺には来なかったのかって?

来なかったよ。する気は無くても少し悲しいよな。


正直ここまで一緒に育った幼馴染達と別れてしまうのは悲しい。まぁ。恋人?もいるし。

だけど勇者パーティメンバーとなる。と話す時の幼馴染達は清々しい笑顔をしており、寂しいがしょうがないか。と思った。


ただ村長に

「勇者の寝取りが今まで多発しておるぞ?

気をつけておけよ?」

と言われた。


なので完全精神異常耐性の指輪を作って送りましたよ。ええ。はい。会心の出来でした。

正直手放すのが勿体ないとも思ったね。


そして何故か。幼馴染達がとても驚いていた。

いや。すげえのお前らだよ。でもよろこんでくれたので良かった。


後はそうだな。最近だ。

村長に

「森にいるゴブリンというのは侮れん。負けてしまえば女は苗床や性処理の道具として使われてしまう。気をつけておけよ?」


と言われたので

絶対に破けない服を作りました。ええはい。

後汚れても大丈夫なように自動浄化の魔法も付与しておいた。

そして自分が脱いでいいと思わないと脱げないように設定しておきましたよ。ええはい。

これで絶対にゴブリンに服を脱がされる事は無いだろう。


俺はそれを今日。幼馴染達に送ろうと思う。

実は今日旅立ってしまうのだ。王都の学校に。

ちなみに俺はここで鍛冶屋をやろうと思っている。


ああ。もう村の出口にまでいるよ。

大人達が涙ながらに激励を浴びせる。

ここまで早く来たのはアイツらのことだ。

待ちきれなかったんだろうな。


「なあ。おーい!」


大きな荷物を持った幼馴染達に話しかける。

恐らくこの会話が終わったらしばらくの間喋れないだろうな。

「「「スコール!」」」

幼馴染達がかけよってくる。いやちょっ。早っ!


「あんなちびガキが勇者パーティってな。

笑っちまうわ。」


「ちびガキなのはお前もだろう。」

幼馴染一のツンツン頭の大男。ガイル・オーバが言った。大剣使いだ。

こいつは強面で勘違いされやすいが、根はとっても優しい奴だ。


「あんたを残して行くのはやだなぁ。」

セリカ・ローリーが言った。

ロリっ子の魔法使い。紫色の髪は彼女の心の闇を表している?らしい。ちなみにロリっ子って言ったら怒るぞ。テンプレだな。


「そうだね。でも君なら僕達が入る学院にも入れるんじゃないかな?」

金髪イケメン、碧眼。キリッとした目と高い鼻。そして魅惑の右目の泣きぼくろ(俺が勝手に名付けた)を持ったイケメン(2度目)ハルマ・ライラが腕を組んで言った。おいおい行動もイケメンだなぁおい。ちなみに魔法剣士だ。


「そうだよ!ねぇ!お願い!魔王討伐しようよ!君の。スコールの力が必要なの!」

来ました。俺の恋人?。モカ・オーラです。

青色の髪をしており、ボーイッシュな美少女。目は緑色。美女冒険者の肩書きが似合いそう。

背は俺よりも高いですね。ええはい。

彼女の役職は銃剣士といって銃と剣を使いこなす役職だったはずだ。


「ごめん。そんな事より剣作りたい。」


「ほらー。何回誘ってると思ってんのー?」


「だってぇ!寂しいもん!」

見た目に似合わないことも結構言う彼女。

ギャップ萌えと言うのだろうか。凄く可愛い。


「君の作る装備品には目を驚かせるばかりだからね。来てくれると心強いんだけどね。」


「あっそうだ。お前ら最初ゴブリン狩りだろ?

女性陣にはい。これ。」


そう言って服を渡す。

防具を来てもおかしくないようにシンプルなデザインにしてあるので喜んでくれるはずだ。


「これは絶対に破けないんだ。そして自動浄化魔法も付与しておいたし、自分で脱いでいいと思わないと脱げないようになってる。良かったら使って欲しい。」


「「「やっぱ化け物(だ)」」」


「お前らな。それ。」


はぁと息を吐き出す。何を言ってんだコイツらは。


「でもね。スコール。ここで鍛冶屋やっても意味ないと思うんだ。」


「それは何故に?」


「だってね。スコール。ここで本業で冒険者やってるの10人だけだよ?」


は?だってここのギルド支部には50人くらいの人がいる。


「いやいや。待てよ。50人くらい居るだろ。」


「殆どの人が副業だよ? 他の街から来てる人も結構いるし。

それに平和だから剣なんてあんま買い換えなくてもいいんだよ?」


えっ?初耳。


「え?ガチで?」


「「「うん。」」」


うーん。流石に装備以外に興味なさすぎたな。

うっそーん。強い人に使って欲しいという俺の夢がァァァ!


「だから、ね?私達が行く王都に一緒に言って欲しいんだけどさ?いい?」


「学院には行かねえってか入れねえよ?」


4人がええ!?という目で見てくる。

確かに装備の素材のためにブルードラゴン狩りに行ったりしたけどさ。でもブルードラゴンって弱いだろ。

村長が言ってたぞ?

「儂は子供の頃にブルードラゴンが倒せたんじゃぞ?(ドヤァ)」

なら大丈夫だろ。(どこが(作者))


「じゃっ、じゃあ!私が店代だすよ!

国からお金は結構貰ったし!」


ヒモになる男とは俺のような男なのだろうか。

少し俺は考え込む。王都と言ったら冒険者の巣窟。ならば剣の売上はいいだろう。


「なら頼む。出世払いで返すよ。」


「いやいや!いいんだよ!私が一生養うってば!」


目がガチだ。

俺は焦る。

「冗談だよ。俺はここにいる。

なあなあ。いつからコイツこんなんだっけ?

(小声)」


こいつをこんなんにしたやつを俺は許さない。


「「「お前と付き合ってからだよ。」」」


おっとぉ?俺でした。ちょっと恥ずかしいんで

立てこもって剣作ってきます。探さないでください。


その時。しゅんと音がなり魔法陣が展開される。眩い光が発されそこから1人の小太りが出てきた。

「さぁ!皆さんお時間です!って誰です?それ?」


何時ぞやの僧侶じゃん。 おは。元気にしてた?


「「「同行者です!」」」


「ほぇーるちょんまにおん?」

自分で言っててなんだが何言ったのかわからん。何言おうとしたんだろ。

そんな事よりおい。ふざけんな!


「ああ!あの!化け物装備の子ですね!」


違う、そうじゃない。

化け物なのはこいつらの思考回路だ。


「では行きましょうか!」


「おい!ちょっとm」

当たりが眩い光に包まれる。

その次の瞬間俺達は生まれ育った村を去り、

王都に来てしまったのだった。




ここから俺が中心に王都に波乱を巻き起こすんだがそれは別の話。

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