そらす

必死に

独りでないている

蝉の声から

逃れたくて


僕はイヤホンをつけた


必死に

寿命を削るようにして

ないている

蝉の声から

逃れたくて


僕は音楽をかけた


その声は

僕の脳内で

反響する

こちらを向いて

僕の声を聞いて


僕はつられて思い出す


寂しいと

独り

部屋で

ノートに書き殴っていた

あの日の


僕を

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