05 床のトラップ



 恐怖に陥った者達は、一目散にこの建物から出ようと行動する。


 状況を理解した者達は、泣きわめきながら走った。


 けれど、それは駄目だ。


 このゲームを作った人間は性格が悪い。


 近くに開いている窓があった。


 そこから、外に出ようとしたのだろう。


 メンバーの一人が窓に手を伸ばす。


 けれど、それは罠だ。


 窓の手前。

 床の板が、バキリと音を立てて壊れる。


 そこに足を踏み出していたメンバーは「え?」という顔をしたまま、床下の暗闇へと消えていった。


 落下音は聞こえない。


 その代わり、何かをぼりぼりむさぼる音が響いた。


 覗き込むと二つの輝く巨大な目があった。


 ここで、第二のパニックが起きる。


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