03 フリーゲームの死にゲーだった



 思い出した。

 ここは、フリーゲームで死にゲーの舞台。有名になった死の洋館だ。


 それが、現実のこんな場所にどうして存在しているのか。


 洋館の中に入った私達はこれからどうするか話し合った。


 人の気配はしない。


 悩んでいるうちに、他の部員達の意見がまとまってしまったようだ。


 好奇心旺盛な連れ達は、無駄な意欲を発揮して、探検にでるつもりらしい。


 私は当然、彼等を止めた。


 しかし、聞く耳を持たない彼らは、それぞれ分かれて洋館のあちこちに散らばってしまった。


 こんな所に長居していたくない私は、玄関のとびらを開けようとする。


 けれど、やはり開かなかった。


 いずれ犠牲者になる者達をそう簡単には逃がさないようだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る