02 既視感のある光景
洋館の内部は非情に見覚えがあった。
記憶の中で、嫌なジャンルのアルバムに保存されているやつだ。
ひっしになって思い出そうとするがうまくいかない。
トラウマになってて、思い出したくないのかもしれない。
冷や汗が後から後から流れてくる。
気温が高くて蒸し暑いけど、それだけじゃないのが分かる。
だって、歯の根ががちがち言ってるから。
急に外にこの建物から出たくなった。
嫌な予感を抱くが、しかしだからと言って外で野ざらしになってるわけにもいかない。
大雨は馬鹿にならない。
吹き付ける風にさらされて、冷たい雨に打たれてたら一気に体温が下がって危険なのだ。
とりあえず、他の者達がエントランスで、いるかいないのか分からない住人に呼びかける。
が、反応はなかった。
誰もいないようだ。
なら廃墟なのか?
そう思うけど、手入れはされている。
明りもつくし、水道も使える。ガスも通っているようだ。
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