義兄妹の異世界無双
影束ライト
第一章 義兄妹と異世界
第1話 義兄妹の朝
自室で眠っているとガチャリと扉の開く音がする。
「…さん……てください」
誰かの声が聞こえた気がし、俺は適当に返事をする。
「~ん」
「兄さん起きてください」
今度はハッキリとした声が聞こえた。
どうやら妹が起こしに来たらしい。
妹の声が聞こえて目が覚めたが、少し意地悪をしたくなった。
「…あと」
「あと?」
「5光年」
「長いです!あと光年は時間じゃありません」
と、少し頬を膨らませながらツッコミを入れてくる。
そんなところが可愛いからつい意地悪したくなるんだよなぁ〜。
でもあまりやりすぎると怒るからな、そろそろ起きるか。
「冗談だよ……おはよう
「おはようございます兄さん」
体を起こしてあいさつを交わす。
妹の名前は
今年から高校1年生。綺麗で長い黒髪、整った顔立ち。
兄としての贔屓目無しで見ても、かなりの美少女だ。
さらに成績優秀、そして仕事で忙しい両親の代わりに家の家事のほとんどを一人でこなしている良くできた俺の義妹。。
そして、俺は
今年から高校2年生。学業、運動共に平均。
休日はアニメ、ラノベ、ゲームで過ごしている平凡な人間だ。
いくら義妹と言えどこんなに人間としての差があるのは何でなんだろうな?
「兄さん?どうかしましたか」
月奈が心配そうにこちらを覗いてくる。
「いや、…ちょと考えごとをしてただけだ」
「そうですか? 朝御飯できてるので早く来てくださいね」
月奈は笑顔で俺の部屋を出ていく。
「……着替えるか」
朝食を食べるために、手早く着替えて月奈の待つリビングに向かった。
―――――――――――――――――――――――
リビングに行くと朝食の良い香りがしてくる。
さて、きょうの朝御飯は
ほんのり焼けたトースト、ベーコンエッグ
サラダ そして無糖のコーヒー
いつも通りの朝御飯である。
月奈が席につくと二人で手をあわせる。
なお、父と母はすでに仕事にいってる。
いつもご苦労様です。
「「いただきます」」
俺たちが食材に感謝を捧げ食べているとTVから二ュースの声が聞こえてくる。
「次の二ュースです、またしても各地で地震が起きています気をつけてお過ごしください」
「最近多いですよね、地震」
「そうだな
そんな当たり障りのない会話をし朝御飯を食べ終える。
そしてバックを持って二人で玄関を出る。
「「いってきます」」
いってらっしゃいを返す人のいない家に向かって言葉をかけて、俺たちは学校に向かった。
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