2次元好きのラブコメディ

カフェラテ

第1話 誓い

「お願いします!付き合ってください!」


「ごめんなさい、私生理的に君のこと好きになれない」


思えばここから始まった、俺の第2の人生が……

僕は誓った。

「そう!2次元しか愛さない!いや…………愛せないと!」




俺の名前は大川 龍人(おおかわ りゅうと)

この4月からこの私立、桜川高校に入学した。


なぜこの学校かと言うと、実は第1志望の、県立の高校に落ちてしまった。

だから、一応の滑り止めで受けたこの高校にしかたなーく、入学したってわけです。


「くそっ!お正月に引いたおみくじは大吉!しかも、勉学の欄は叶うでしょう的なこと書いてあったのに!」


僕は受験に落ちた日から、神様みたいなものは信じない 、とまた心に誓った。


まあ、そんな話はさておき今日は入学式、生徒の数が多いので、ホールをわざわざ借りて入学式をやるとのことだ。


まず、ホールに入る前に受付に立ち寄るようにと案内された。


僕は案内されるままに、受け付けに立ち寄った。

すると、同じ学年の生徒の全員の名前とクラスが載った名簿を案内の人から貰った。

そこで自分のクラスを確認し、そのクラスの場所にいくとのことだ。


「ん~と、僕は……3組だ。」


そして、僕は3組の出店のような所に向かった。


すると、座る場所のプリントと学生証明書を渡された。


そうして僕は、入学式のホールに足を踏み入れた。

ホールの中はとても広く、座席が辺り一面に設置されていた。


「ひっろ!」

僕は思わず声を漏らした。


僕はそのプリントを頼りに、自分の席に向かった。

どうやら番号順になっているようだった。


「はぁ~、疲れた」

疲れるのも無理はない、この数週間はずっと家に引きこもり、ゲームとアニメ三昧だったのだ。


急に外に出て、知らない人がいっぱいいる場所に突っ込まれたら、体がもつはずがない。


しばらく、自分の席に座っていると、空いていたとなりの席に、人が座ってきた。


あ~隣来ちゃったぁ


僕は本能的に隣をちらりと見た。

すると隣には 、顔の形がとても整っており

、少し童顔で、透き通るような黒髪をツインテールにした女の子が僕の真隣に座っていた。


やっべ、めっちゃ可愛い!

僕は心からそう思った。


おっと、落ち着け落ち着け俺は2次元しか愛さないと決めたんだ!


そう自分に言い聞かせて理性を取り戻した。


その後は、特にこれといったことはなく、ただ時間だけが過ぎていった。


そして、ついに長い長い校長先生様のお話が終わり、やっと家に帰ることができた。


「ぶわぁぁ~、めっちゃくちゃ疲れたぁー」


明日から学校とか最悪じゃん…

そして、文句をぶつぶつ言いながら、いつも通りゲームをプレイし、アニメ観賞をした。

勿論、ゲームはギャルゲーですね、はい。


そして、時間はあっという間に過ぎ、時計はもう夜中の12時ちょっと過ぎを指していた。


もうこんな時間か…

もう寝よ。


そうして僕はベットに潜った。

すると、ふと今日の出来事が頭に浮かんだ。


あの隣の子可愛かったなぁ…


あぁ!また心が揺らいでしまった!

「しっかりしろ!よしもう思い出す前に寝てしまおう、お休みー」



次の日の朝

「ピピピ!ピピピ!!ピピピ…」

目覚ましが、けたたましく鳴る中、僕はおずおずと目を覚ました。


「はぁ~あ、ねっむ。」

やっぱり朝は、苦手だなぁ


そうして、僕は朝の身支度を済ませ家を出た。


そして、電車に乗り、僕は学校に向かった。

人多っ!窮屈……きついって!


そうして電車に数分乗り、やっと学校の最寄り駅に着いた。


「ガシャーン」

電車の扉が音をたてて開いた。


僕は人の間を縫って、やっとの思いで外に出た。


「ぶわぁぁーーーーーー、きちぇえええーー!!」

これを毎日って、僕死ぬの?


そう思いながら駅から出て、学校に向かった。

学校まではまだ10分くらいの道のりがある。

「これから歩くとか、僕を殺したいの?」

そして、死にかけながらもついに学校に着いた。


そして下駄箱の番号を張り紙で確認し、教室の場所も、下駄箱と同じように張り紙で確認し、僕は教室に向かった。


教室に着いたら、なんとあの昨日の黒髪ツインテの子がポツンと机に座っていた。


どうやら黒板に貼ってある座席表によると、出席番号順で席が決まっているらしい。


その紙によると僕はあの黒髪ツインテの子の後ろの席らしい。


そうして僕はその子の後ろの席に腰かけた。


はぁ~いいにおい。

彼女からは、なんだかいい香りの柔軟剤の匂いが漂っていた。


しっかりしろ!あまり匂いを嗅ぎすぎると、すぐ3次元の女子は……

「きも~い」とか「やっば」とかいいかねないからなぁ


そう思っていると、急に前の黒髪ツインテの子が後ろを向いてきた。


僕はやっべ!匂い嗅いでるのばれたか?と少し慌てふためいてしまった。


すると、その子は予想の言葉と反し、優しく周りを包み込むような笑顔で、

「君、確か龍人君だよね?これから1年間よろしく!」


僕はその天使のような笑顔に一瞬で心を奪われた。


「ぐはっっ!かわえええええーーーー!!」


その瞬間僕は思った。

2次元好きな僕の人生は間違っていたのだろうか?

と…………

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

2次元好きのラブコメディ カフェラテ @dopper

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る