青春と花氷
卯月悠凛
町長の日記
あの戦争から、30年がたった。
その間、ヒトとモノノケは、自分たちの行いを悔やみ、新たな梨浜町の建造へと、力を入れてきた。
南と北で分割されていた地域は一つとなり、役所も一つになった。そして、この町からは、ヒトとモノノケで差別するような習慣もほとんどなくなり、徐々に、平和を取り戻してきていたのであった。
前の継大祭が行われてから、400年が経とうとしている今、私たちが考えるべきは、この町の平和だけではない。この町と、モノノケの世界の平和だ。
こちら側からそちら側に行く人などほとんどいない。だが、できることはしたい。
そして、この梨浜町の更なる発展を目指す。これが私の役目だ。
今回の継大祭を成功させ、住民の幸せを取り戻す。それまでは、この職を降りるわけにはいかない。
最後まで、全うして見せよう。
6月15日
梨浜町長 阪上弘幸
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます