第1022話 コレ、常識
皆さまにお知らせです。
どうかご安心ください、エロは爆発しませんでしたので、本日の俺の生活はR15指定には引っかかりません。
っていうか、朝っぱらから執務室でエロ爆発なんてさせるかよ! しかも、嫁ーず&妖精達の監視の中だぞ!?
いや、監視されて無くたって、幼女にしか見えないミヤに何かするなんて絶対に無いけどさ。
「昨夜の指ペロペロは、かなりエロかったですけど?」
マチルダ君は、何を言ってるのかな? あれは起動スイッチを押しただけですけど。
「私はまだマスターに突っ込まれてません!」「「「そうですそうです!」」」
ナディア、言い方! って、アーデもアームもアーフェンも、指の事だよな? そうだよな?
「ふふん! 私は突っ込んでもらったぞ」
何を言い出すんだよ、イネス!
「…わ、私も…」
ちょ、ミレーラまで何を言い出す!?
「まあ、私もメリルさんも、それで出来たわけですけれど」
もしもし、ミルシェさん? 今は指ペロペロの話ですけど…それはちょっと別の話では無いですか?
ん? 誰だ、右手の袖を引っ張るのは…って、右手をグイグイ引っ張って指を咥えようとすんな、ミヤ!
話がややこしくなるだろうが! いや、さっきまで君は向かいの席に座ってなかったかい?
「と、トールさま…今、ミヤちゃん…一瞬で移動した気が…」
マチルダが、驚愕の表情でミヤを指さして言った。
「え、一瞬で? どゆこと?」
「いや、トールさま…ミヤの姿が一瞬ブレたと思ったら、もうそこに…」
マチルダと同じく、ミヤを挟む様に座っていたイネスも、身を見開き驚いていた。
「はっ?」
マチルダとイネスに挟まれて逃げようがなかったはずなのに、どゆこと?
俺の右手をグイグイと無表情で引っ張るミヤに目を向けたが、俺達の会話なんて聞いちゃいないって感じだ。
いや、待てよ? 確かに昨晩はミヤの声が頭の中に響いてたぞ?
ボーディからも思念波での簡単な会話は出来るって聞いたてたし、確かに昨晩は…指舐めたいって訴えてたよな?
思念波で簡単な会話…面倒くさいから念話でいいや、それで話せたのに、今は何で無言?
それに、ベッドでも Σ(゚Д゚|||) って顔してたけど、あれってレアなのか? 無表情がデフォルトなのか?
駄目だ…ミヤの事、何にもわかんねぇ…。
ボーディは起動したら使い方が頭の中に流れ込んできて分かるとか言ってたけど、こいつの使い方分かんねーよ。
「どうすべかなあ…返品すっかなぁ…」
意図せず俺の唇から漏れた言葉に、(O△O;) って顔で固まったミヤ。
いや、顔文字みたいな表情での意思伝達は、もっち君の特技? なんだから止めような。お前は、ちゃんと念話で意思伝達出来るはずだろ?
『だって…面倒…』
俺を見つめながら両の眼をうるうるとさせたミヤの声が、頭の中に響いた。
結論から言おう。
ミヤが喋らないのも、表情を変えないのも、単に面倒くさいからだそうだ。
その気になれば、きちんと俺の頭へと声を届ける事も出来るし、表情も変えられるそうだ。
ちなみに念話出来る距離には、ある程度の制限があるそうだが、今のところはその距離は不明だ。
更に、ミヤの使い方に関して俺に伝えなかったのは、もし俺に教えたら別の次元で待機させられるかと思ったからだとか。
うん、確かにそうさせた可能性は、とてもとても高い。
そう言えば、ボーディ達から聞いていたミヤのオプションである、バスター…じゃない、エネルギー砲と、プローラー…じゃない、飛行形態への変形用のランドブースタ…じゃない、飛行ユニットは、ちゃんと別次元に保管されているそうだ。
この狭い室内で取り出すのは無理だとかで、サラとリリアさんがいつ帰ってくるか分からない今日は無理だが、今度こっそりと披露してくれるとか。
んで、問題のさっきの瞬間移動なんだけど…
『…目視できる範囲なら…別次元経由で移動できる…』
と言う事らしい。
『…でも…疲れる…』
どうやら、別次元を経由しての移動は、かなりエネルギー消費が激しいらしく、あまり使いたくないとか。
いや、それなら何でさっき使ったんだよ? え、すぐにエネルギー補充出来るから?
どうやって…って、聞くまでも無いか…いや、舐めさせないぞ、指は?
そう伝えると、滅茶苦茶泣きそうな顔になったミヤ。
いや、待て待て待て! そう言えば色々と衝撃的過ぎて忘れてたけど、お前銀色のカチューシャどうした?
確か昼間はあの光り輝く太陽電池でエネルギー補給できたはずだよな? ってか、倒れた時はしてたよな?
『寝る時には外す。コレ、常識』
お前に常識云々、言われたくねーわ!
※ 妖精女王の騎士 ヴィー ≪Knight of the Fairy Queen、Vee ≫ 改訂版
https://kakuyomu.jp/works/16817330657187983790
旧作品の設定・文章等を見直して、再投稿始めました
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